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市長室からこんにちは(平成25年6月号)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年6月1日更新
市長室からこんにちは(平成25年6月号)

 行政の大切な仕事の一つに「福祉」があります。しょっちゅう耳にし、口にするこの言葉ですが、その意味を端的に表現するとすればどういうことでしょうか。

 辞書を引くと「公的配慮によって社会の成員が等しく受けることのできる安定した生活環境」とか「幸福。特に、社会の構成員に等しくもたらされるべき幸福」などとあります。また、日本国憲法第25条には「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とあり、これが社会福祉の考えの根拠条文であるとされています。

 辞書の説明や法律の条文から読み取れる「福祉」は、もちろん美しい内容ではありますが、一般的な説明だけに、今ひとつ身近なものに感じにくい気もします。

 私は以前介護福祉に関係する仕事をしていたことがあり、研修先で「福祉の心とは」という講義を受けたことがあります。そこで講師から「皆さんが生まれたとき、皆さんのご両親が一番に願ったことはどんなことだと思いますか」との問いかけがありました。いくつかの種類の答えが出ましたが、ある受講生が「私が幸せに生きることを願ってくれたと思います」と答えると、「そうですね。それが福祉の心なんです」と説明されました。

 親が子どもの幸せを祈るのと同じ思いで、目の前の人の幸せな暮らしを支える営み、それこそが福祉なのだというお話に、目から何かが落ちる思いでした。

 昨年12月の本欄に「感じの良い」市民の多い町が魅力的な町だと書きました。恵まれない人に対して優しい配慮ができる人は、感じの良い人であり、そういう思いやりのある人がたくさん住んでいる町は、あらゆる人に対して優しい町であると思います。

 行政は限られた時間と財源の中で大勢の人とかかわらなければならないことから、どうしても客観的な基準を設け、ある程度は画一的な対応をせざるを得ないものです。しかし、それだからこそ、すべての市民の幸福を祈る心を奥深くに持ち続けたいものです。