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市長室からこんにちは(平成26年6月号)

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年6月1日更新

 6月は食育月間です。

 食育基本法が成立したのが平成17年の6月、「食育」という言葉が辞書に載るようになったのも最近のことですが、その起源は遠く明治にさかのぼります。陸軍の薬剤監であった石塚左玄は明治29年と31年に論文の中で「体育、智育、才育はすなわち食育なり」と繰り返しており、これに影響を受けた評論家の村井弦斎は、明治36年に『食道楽』という小説を新聞に連載し、主人公の女性に「体育よりも智育よりも食育が大切」というセリフを言わせています。

 「食育」には何層かの意味が重ねられています。まずは、子どもが健康に育つように栄養に富む食べ物を与えること、次に、身体に良い食べ物(「食」という漢字も「人に良い」と書きます)を選択する知識と習慣を身に付けさせること、さらに進んで、食を通して生命の大切さや周囲からの恵みを学ばせることも含まれるようです。

 食事の前に「いただきます」と言って手を合わせるのは、食べ物の元にある動物や植物の命への感謝あるいは畏れを表すものですし、食後の「ご馳走(ちそう)さま」には、食べ物が届けられるまでに走り回って努力してくれたことへの感謝、例えば、給仕人、料理人、さらには農家や漁師なども含めた多くの人へのお礼の気持ちが込められています。

 また、和食の文化がユネスコ無形文化遺産に登録されたのは、地域に根差した食材の新鮮さ、健康によい優れた栄養バランスに加え、季節の移ろいを表現する感性や伝統行事との密接な関わりが高く評価されたためとされています。日本の食習慣は、食育の模範として世界に誇ることができるものと言えそうです。

 今後進める新たな学校給食においても、安全衛生の確保と栄養管理の徹底はもちろん、生産者や調理員の思い、季節感や地域性も反映される地産地消を推進し、あわせて農林漁業など地場産業も大いに振興して、益田市の魅力と活力を高めるものにしたいと考えています。