ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 市長の部屋 > 第522回益田市議会定例会 市長所信表明

第522回益田市議会定例会 市長所信表明

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年8月29日更新
所信表明

〔はじめに〕

 第522回益田市議会定例会の開会に当たり、市長2期目の市政運営に向け、市民の皆様並びに市議会議員各位のご理解とご協力を賜るべく、所信を申し述べることといたします。

 先日の市長選挙におきまして市民の皆様の幅広いご支持をいただき、引き続き市政を担わせていただくこととなりました。今回の結果によって示された市民の皆様のご意思は、市政の継続と安定に対する切実な願いと、1期目の施策と成果に対する一定の評価であると受け止めております。その期待と信頼にお応えしなければならない責任の重さを改めて痛感するとともに、今またさらなる闘志を燃やしているところでございます。

 1期目においては、益田市の発展と市民の幸福の実現のため、常に「対話と協調」を心掛け、公平・公正に、かつ、的確に意思決定をすること、そして、市民の皆様にも一緒になってまちづくりに参画していただくための気運を高めることに心を砕いてきました。

 2期目においては、これまでの実績と経験を活かしつつ、直面する課題の解決に向けて、集中的かつ大胆な実行により、職責を果たし、任務を全うする覚悟でございます。

〔基本理念〕

 市政に関し、引き続き掲げております4つの基本理念があります。

 それは、

 ・市民の幸福の実現を最大の使命とすること。

 ・思いやりと素朴な正義感を大切にすること。

 ・対話を重視し多様な価値観を尊重すること。

 ・埋もれた宝ものを見つけて活かすこと。

であります。

 この4つの基本理念を市政運営のすべての局面において貫いてまいります。

〔今任期の位置づけ〕

 今任期の4年間は、前任期中に策定した、または、間もなく策定する包括的かつ基幹的な計画等の実施期間とほぼ重なっていることから、これらを積極的かつ着実に進めることといたします。

 まず、平成28年3月に策定した「第5次益田市総合振興計画後期基本計画」は平成28年度から平成32年度を計画期間としております。市民の一人ひとりがまちづくりの主役として活躍し、人も地域も輝けるまちの実現を目指し、取組を進めてまいります。

 次に、平成27年10月に策定した「まち・ひと・しごと創生益田市総合戦略」は平成28年度を実質的な開始年度とし、平成31年度を終了年度としております。人口に関する現在の状況及び将来の展望は非常に厳しいものがありますが、益田市の永続的発展を実現するため、市民の皆様と思いを一つにし、本戦略に基づく取組を積極的に推進してまいります。

 また、本戦略に掲げた施策の持続的な取組を可能にし、施策の効果を着実に発揮するために、平成28年3月に策定した「益田市ひとづくり協働構想」に基づく人材育成を進め、「ひとが育つまち益田」の実現につなげてまいります。

 さらに、平成25年12月に策定した「益田市行財政改革指針」に基づく「益田市行財政改革実施計画」の集中改革期間が平成28年度までとなっていることから、平成29年度から平成32年度までの継続改革期間のための新たな実施計画を策定することとしております。平成32年度までは合併算定替特例措置の段階的縮減による普通交付税の減少が見込まれることから、この継続改革期間においても、財政基盤の強化はもちろん、職員の意識改革も含めた徹底した行財政改革を推進します。

〔重点分野〕

 以上のことを前提とし、市政運営においては、次の4つの分野に重点を置く考えでございます。

 

 まず第一に、大胆な仕掛けでヒトとカネを引き寄せるための産業振興と交流拡大であります。

 産業振興や地域振興を図る上では、その前提として、社会インフラの整備が重要であります。

 萩・石見空港に関しては、東京線2往復運航の継続と大阪線の維持に向け、引き続き近隣市町と連携した観光需要の創出、空港サポーター企業・団体や市民に対する優遇策の工夫に加え、海外からのインバウンド需要を取り込む広域的な取組などにより、さらなる利用拡大を図ることとします。

 山陰自動車道については、平成27年11月に工事が始まった三隅・益田道路の早期開通に向け、引き続き働きかけを行うとともに、未事業化区間である益田~萩間の整備促進に向けた取組に注力してまいります。高速道路の整備効果を最大限に引き出す観点から、石見臨空ファクトリーパーク及び津和野町・吉賀町へのアクセスに配慮したルート決定がなされることを含め、高速道路ネットワークの早期形成を、地元や経済団体等と結束しつつ、強く要望することといたします。また、市民生活の基盤強化を図る上で幹線道路網の整備に取り組んでまいります。

 加えて、現在進められている山陰自動車道の整備にあわせ、休憩機能、情報発信機能、地域の連携機能という基本機能に、産業・観光振興、防災、交流などの拠点としての機能もあわせ持つ新たな「道の駅」の整備に取り組んでまいります。

 また、地場産業の規模拡大、担い手確保及び創業に対する支援を行うとともに、石見臨空ファクトリーパークへの企業誘致に積極的に取り組んでまいります。

 一方で、産業人材の育成・確保に向けて、益田に生まれた子どもが郷土愛を持ち、将来も益田に定着して能力を発揮するよう、キャリア教育、ふるさと教育を一層本格化させて進めてまいります。また、いくつかの業種においては、雇用と人材のミスマッチが発生していることから、その解決にも努めてまいります。

 かつて中世の益田は、朝鮮半島や中国、東南アジアなどとの一大交易拠点であり、山陰有数の経済・文化都市として栄えていました。再び世界に開かれたまちとすることを目指し、中国寧波市との交流を再開するなど、海外・国内の友好・姉妹都市などとの交流を積極的に進め、交流人口の拡大、地域経済の活性化、次世代育成など様々な効果を産み出してまいります。

 また、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催にあわせ、自転車競技ロードレースの部の事前キャンプを誘致することにより、自転車のまちとしての益田市の認知度の向上や交流人口の拡大、スポーツの振興を実現することに加え、「努力することの喜びに基づく生き方の創造」、「人間の尊厳の保持につながる平和な社会の推進」というオリンピックの崇高な理念に、市民の皆様が直接触れることができる希少な機会を、ぜひともつかみ取りたいと思います。

 

 第二に、いつまでも安心して暮らせる基盤づくりであります。

 2025年には戦後の日本を支えてこられた団塊の世代がすべて75歳以上の後期高齢者になります。高齢になり、介護が必要になっても、住み慣れた地域で、いつまでも安心して暮らしていただけるための基盤づくりが重要で、その対策が急務となっております。

 そこで、日常生活圏域ごとに、医療、介護、介護予防、生活支援、住まいの5つの分野において支援する地域包括ケアシステムの構築に向け、地域の住民や様々な関係機関と連携して取り組んでまいります。

 医療については、機能の異なる3つの病院と多くの診療所という恵まれた資源を守り活かすため、教育・医療・行政機関等と連携し、医師、看護師、薬剤師など地域医療を担う人材の確保と育成に努めるとともに、市民の皆様に対しても医療の現状を周知し、適切な受診を呼び掛けるなどの啓発を行うことにより、医療従事者にとっても働きやすく、住みやすい環境の構築を進めてまいります。

 また、児童福祉、高齢者福祉、障がい者福祉など、様々な福祉施策を充実させるとともに、防災、防犯、交通安全等については、関係機関と連携し、市民の皆様が安心・安全に暮らせるまちづくりを引き続き進めてまいります。

 

 第三に、人を伸ばし、まちの宝を活かす教育・文化の振興であります。

 今後の益田市の持続的な発展のためには「ひとづくり」は極めて重要な要素です。平成28年3月に策定した「益田市ひとづくり協働構想」に基づき、

 ・将来の益田市を支えるため、自らの可能性を広げることのできるひと。

 ・しごとを継続発展させるひと。しごとを創り出せるひと。

 ・地域のひとと協力し、地域を支えるひと。地域の資源を活かせるひと。

の育成を目指し、市民、地域団体、企業、学校等の皆様と協働し、「ひとが育つまち益田」の実現に努めてまいります。

 さらに、次世代を担う人材育成に向け、いきいきと益田で暮らす人々との具体的な出会いの場を作ると同時に、学力向上の取組をさらに推進するなど、多様な学びの機会を創出し、確かな学力に裏打ちされた「生きる力」を育んでまいります。

 全市を挙げてこのような取組を推し進めることにより、「ひとづくり」を益田市の強みと魅力にすることを目指します。

 また、益田市には、長い歴史の中で培われた様々な文化や芸能、多彩で美しい自然、四季折々の良質な食などに加え、芸術文化の発信拠点である島根県芸術文化センター「グラントワ」など、誇るべき多くの資源があります。これらを活かすべく、個人・民間団体との緊密な連携や対話の積み重ねにより、文化に関連する事業の実施や枠組みづくりへとつなげ、市民協働による文化芸術振興の気運の醸成を図ります。

 

 第四に、プラス思考と拡大志向の行財政改革による行政運営であります。

 今後見込まれる交付税の削減、社会保障関係費の増加や多くの既存公共施設等の老朽化など、益田市の行財政運営を取り巻く環境は極めて厳しい状況にあり、楽観できるものではありません。このことから「益田市行財政改革指針」等に基づき、引き続き行政運営の効率化・適正化を図ってまいります。

 一方で、事業の縮小や歳出の削減ばかり追い求めていては、地域経済に良い影響を及ぼすことができません。行財政改革においても、プラス思考と拡大志向を持つことが大切であり、地域資源・民間活力の活用と行政機能の活性化にも取り組んでまいります。

 歳入確保の面では、平成27年12月及び平成28年4月における制度改編と返礼品拡充によって、納税額が急増しているふるさと納税について、今後民間事業者とさらに幅広く連携し、魅力を高め効果的に発信し、財源の確保とともに、益田市の特産品のPR効果による地域経済の活性化に力を注いでまいります。

 行政機能の活性化については、職員が自ら進んで業務の改善や新しい事業手法について発信・提案する機会を設けることにより、益田市の発展と市民サービスの向上のために、互いに能力と士気を高めあう職場風土づくりを進めてまいります。

 さらに、人と人とのつながりを大切にし、様々な資源を活かして地域の魅力づくりを進めるために、住民主体で地域運営を行う新たな仕組みである地域自治組織の設立及び運営に対し、市民と行政がともに考え行動するパートナーシップのもとで、引き続き支援を行ってまいります。

 こうした改革や新しい取組は、時に痛みを伴うものであり、市民の皆様に一層の努力や負担をお願いすることも想定されるところでございます。また、財政運営の健全性や持続可能性を維持する上で、国民健康保険税、水道料金などについては、前回改定から一定の年数が経過している上、様々な要因も重なり、近い将来必要に応じた見直しをせざるを得なくなることが見込まれるところでございます。その都度、市民の皆様のご理解を得るために、外部の意見を伺い、慎重な議論と丁寧な説明を重ね、熟慮の上で判断してまいります。

〔おわりに〕

 課題が山積する中ではありますが、2期目においても、市民の幸福の実現を最大の使命とし、「対話と協調」を重視しながら、集中的かつ大胆な実行により、「市民・地域が躍動し、希望に輝く益田」を実現すべく全力を尽くす決意でございます。

 今後とも、より一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げ、所信表明といたします。