石見神楽 演目紹介

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年1月1日更新

 

石見神楽 演目紹介 現在上演されているものは30数種のストーリーがあります
 神楽の演目は現在上演されているものだけでも30数種あり、 よく知られた神話や伝説をもとにしたロマンあふれる 勇壮なものです。
 各社中それぞれに特徴があり、ストーリーを理解して 鑑賞していただくと、よりお楽しみいただけます。

 

大蛇(orochi)石見神楽の代名詞的演目

 

大蛇の写真
キャスト 須佐之男命・手名椎・足名椎・櫛稲田姫・大蛇  高天原(たかまのはら)を追放された須佐之男命が、出雲の国、斐の川の河口で箸が流れるのを見て、川上に人が住んでいる事を知り、川上に上がってみるとそこに老夫婦と娘が嘆き悲しんでいました。命が尋ねると、奥山に大蛇が住み毎年出てきて娘をさらってゆき、八人のうち今一人だけとなりました。そこで、命は老夫婦に造らせた濃い酒を大蛇に飲ませて退治します。
 この時、大蛇の尾から出てきた一振りの刀を天(あめ)のむらくもの剣と名づけ、天照大御神に捧げます。のちに草なぎの剣と改名され、三種の仁義の一つとなりました。助けられた娘、櫛稲田姫は須佐之男命と結婚し地方の産業治水に努力されました。
 「大蛇」の演目は、石見神楽の代名詞にもなっている壮大なスケールの演目です。

須佐之男命(すさのおのみこと)
天照大御神(あまてらすおおみかみ)の弟。多くの乱暴を行ったため、高天原から追放された。
大蛇(おろち)
日本神話にみえる巨大な蛇。体は一つで、頭が八つ、尾が八つあり、その長さは八つの谷と八つの峰に渡るほど。

鐘馗(shouki)疫鬼を退け、魔を除く神

鐘馗の写真
キャスト 鐘鬼・疫鬼  天の岩戸騒動で、高天原を追放された須佐之男命が唐土(もろこし)に渡り鐘鬼(しょうき)となり、茅の輪(ちのわ)を持ち疫鬼を退治したところ、その怨念が日本に渡り民を悩ますのでこれを命が平定するという内容です。
 元来鐘馗は中国の唐次代玄宗皇帝の故事に基づき、疫鬼を退け魔を除く神として信じられています。「大蛇(おろち)」とともに石見神楽の代表的な演目です。

鐘馗(しょうき)
中国の唐時代、終南山に住んだ進士であると言われ、玄宗皇帝の故事に基づき、疫鬼を退け、魔を除く神と信じられている。

塵輪(jinrin)二神二鬼の壮絶な戦い

塵輪の写真
キャスト 仲哀天皇・高麻呂・塵輪  塵輪(じんりん)とは、演目中に出てくる鬼の名前です。身に翼があって、自由自在に飛び行く大悪鬼が、何万という兵を連れて、全国の人々を殺し廻るので、時の天皇、14代の帝(みかど)、仲哀(ちゅうあい)天皇は、自らこれに立ち向かい、ついにこれを退治しました。
 鐘馗(しょうき)とともに鬼舞の代表的なものです。二神と二鬼の四人組の闘いで、その立ち会いの凄さがみどころです。

仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)
第十四代の天皇。日本武尊(やまとたけるのみこと)の子。
名は帯仲津日子命(たらしなかつひこのみこと)。


五神(goshin)石見神楽の最長の演目

五神の写真
キャスト 春青大王・夏赤大王・秋白大王・冬黒大王・埴安大王・使・分け役  石見神楽の演目の中で一番長い演目です。衣装や面が最も豪華なのは、内容が農事に関係しており、尊重されているからで、農民の知識、哲学、倫理観を集大成したものといえます。
 春・夏・秋・冬を司る四神と、末弟の土の神との領土争いを描いたものです。面はとりわけ大きく、そして豪華な衣裳のいでたちは壮観です。荒々しく旋回する多くの神楽舞とは異なり、舞手はただ体を揺るがせ、幣(へい)を振り、左または右に回って位置を変えるだけで、ゆったりとした舞です。

五神(ごしん)
第1王子は春青大王、第2王子は夏赤大王、第3王子は秋白大王、第4王子は冬黒大王、第5王子は埴安大王。


岩戸(iwato)最も神聖な演目

岩戸の写真
キャスト 天照大御神・天児屋根命・天太玉命・天宇津女命・天手力命  神楽の中で最も神聖視されている演目。
 元々神楽の起源は、この演目の舞台である高天原(たかまのはら)で行われた神事によると信じられています。天照大御神の岩戸隠れの神話を神楽化したものです。須佐之男命の乱暴に困り、天照大御神が天の岩戸に隠れてしまわれました。天宇津女命の舞いに八百万の神が笑うのを、岩戸を開き垣間見たところを、手力男命が戸を引き開け、天照大御神を迎えだし、世が再び明るくなったという神話を基にした演目です。

天照大御神(あまてらすおおみかみ)
太陽神であり、高天(たかまのはら)において中心的な女神。須佐之男命(すさのおのみこと)の姉。


天神(tenjin)菅原道真を神格化した演目

天神の写真キャスト 菅原道真・柝雷・藤原時平  時の右大臣、菅原道真は左大臣藤原時平のねたみにより、無実の罪を着せられ、九州筑紫大宰府へ流されてしまいます。傍若無人な時平はやがて王位を苦しめ御心を悩ますに違いないと、雷神となり時平を成敗するその場面を神楽化したものです。


恵比寿・大黒(ebisu・daikoku)恵比寿の釣り場面が見もの

恵比寿・大黒の写真
キャスト 恵比寿・大黒  恵比寿は、美保神社の祭神で、大国主命(おおくにぬしのみこと)御子である事代主命(ことしろぬしのみこと)の神徳を讃えたものです。この演目は恵比寿の釣り場面を主体に舞われるのが通例で、恵比寿の福神面とともに身振り手振りも面白く、おめでたい舞として近年結婚式や祝賀式で舞われることの多い舞です。

恵比寿(えびす)
古くは豊漁の神。のち七福神の一人として、生業を守り、福をもたらす神。
大黒(だいこく)
七福神の一。中世以降、大国主命(おおくにぬしのみこと)と同一視されて広く信仰され、恵比寿とともに福徳の神とされる。


八幡(hachiman)八幡麻呂が第六天の悪魔王と対決

八幡の写真
キャスト 八幡麻呂・第六天の悪魔王  九州豊前の国、宇佐八幡宮に祭られている八幡の神八幡麻呂が、異国から第六天の悪魔王が日本に飛んで来て人々を殺しているので、自ら出向いて神通の弓に方便の矢を持って見事退治する物語です。八幡の神を讃える神楽として舞われています。


神武(jinmu)日本建国の演目

神武の写真キャスト 神武天皇・日臣命・長髄彦他  日向の国高千穂を治めていた若御毛沼命(わかみけぬのみこと)は、大和の国へ赴きます。しかし、そこでは長髄彦(ながすねひこ)との戦いになり、命は金鵄(きんとび)の助けで勝利します。その後、命は、畝火山のふもと橿原(かしはら)の地を都と定め、神倭磐余彦命(かみやまといわれのみこと)-すなわち、神武天皇と名を改め、日本国を建国しました。


大江山(ooeyama)四天王が悪鬼を討つ

大江山の写真キャスト 源の頼光・四天王・姫・酒呑童子・鬼他  別名「酒呑童子」ともいいます。
 丹波の国、大江山に酒呑童子という悪鬼が多くの手下を従え、農作物を荒らし庶民を苦しめていました。帝は武勇の誉れ高い、源頼光に命じて悪鬼を征伐する事となり、頼光は、四天王の面々と大江山に向かい、悪鬼を退治しました。入り乱れて戦うシーンが見所です。

大江山(おおえやま)
京都府福知山市北にそびえる標高833mの山。
酒呑童子(しゅてんどうじ)
丹波の大江山に住んでいたという伝説上の鬼の頭目。都に出ては婦女・財宝を奪ったので、勅命により、源頼光が四天王を率いて退治したという。
源 頼光(みなもとのよりみつ)
平安中期の武将。満仲の長男。武勇に優れ、大江山酒呑童子退治話の主人公となった。国々の守を歴任、藤原摂関家に臣事して勢力を伸ばし、道長の土御門新邸に際し家具一切を調達し、その富裕は世人を驚かせた。
四天王
「平家物語」によると渡辺綱、坂田金時、碓氷貞道、ト部末武をいうが、「大江山」では通常、綱と金時が登場する。


黒塚(kurotsuka)仏道を取り入れた異色の神楽

黒塚の写真キャスト 法印・剛力・悪狐(鬼女)・三浦介・上総介  黒塚は謡曲「安達ヶ原」が元です。法印(山伏)が剛力を連れて諸国行脚の途中、那須野ヶ原にさしかかり、老婆の住むあばら屋に宿を借ります。この老婆こそ三国無双の妖婦金毛九尾の大悪狐で、法印が仏道修行していると二人の弓取りが現れ大悪狐を退治した一説。神楽の中に仏道をとりいれた異色の神楽です。


道返し(chigaeshi)鬼を殺さず改心させる

道返しの写真キャスト 武甕槌命・鬼  道返しは俗に「鬼返し」とも言われ、鬼を殺さずに改心をさせることから、道の途中からかえすという意味です。
 常陸の国に住む武甕槌命(たけみかつちのみこと)は、世界を股にかけて荒れ狂う大悪鬼を迎え討ち降参させ、食糧の多い九州高千穂に追放し、九州地方の農業の振興を計らせたという、後に食物の神として祭られました。


鈴鹿山(suzukayama)見えない鬼を退治

鈴鹿山の写真キャスト 坂の上田村麻呂・鬼  別名「田村」ともいいます。坂上田村麻呂は勅命によって鈴鹿山の鬼が庶民を苦しめているので退治しようと出掛け、里人の案内で鈴鹿山に向かいます。鬼が現れ退治しますが、この鬼は人の目には見えないために、一本の帯を引き合って戦います。その戦いの様子が変わっているので大変興味深い演目です。

坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)
平安初期の武将。蝦夷(えぞ)地平定に大きな功績を残し、征夷大将軍となった。その一生は、模範的武将として尊敬されている。また、京都の清水寺の創健者として伝えられる。


鹿島(kashima)神と神の力比べ

鹿島の写真
キャスト 建御雷神・経津主命・大国主命・御名方・従神  別名「国譲り」ともいう。天照大御神が豊葦原の瑞穂の国を治めるべき地であるとして建御雷神(たけみかづちのかみ)の神達に命じ、この国の主神である大国主命と交渉させます。命は下命に従い大社に隠退しますが、命の二人の子のうち建御名方命(たけみなかたのみこと)は承服せず力比べを挑み、破れて国士を献上することとなります。力比べの場面が演目の最も面白いところです。

 


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