平成29年度施政方針

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年2月28日更新
平成29年度施政方針

 第525回益田市議会定例会の開会にあたり、平成29年度の市政運営に臨む私の施政方針の一端を申し述べ、市民の皆様並びに市議会議員各位のご理解とご賛同を賜りたいと存じます。

〔はじめに〕

 私は市長就任当初から、市政の最大の使命は「市民の幸福を実現すること」と規定しています。そして、その尺度として、人口の増減に着目するとともに、「人口拡大への挑戦」を未来への希望をもたらす地域再生のキーワードとして掲げ、平成26年2月に全国に先駆けて「益田市人口拡大計画」を策定し、さらにこの計画を発展させ、平成27年10月に「まち・ひと・しごと創生益田市総合戦略」を策定し、今日まで様々な施策を実施してきました。
 
しかしながら、人口に関する現在の状況は非常に厳しいものがあります。国勢調査によると、益田市の人口は平成22年の50,015人から平成27年には47,718人と5年間で2,297人も減少しており、また、住民基本台帳上の平成28年の1年間の人口推移を見ると、自然動態、社会動態ともに減少傾向が続いており、全体で594人の減となっております。
 
この現状を踏まえ、今日まで取り組んできた「益田市総合戦略」に掲げた施策について検証と課題整理を行い、平成29年度においては新たな視点で施策展開を図ることとします。

〔市政運営の基本的な考え方〕

 平成29年度の市政運営の基本方針において、重点を置く要素は、まずは地元企業との連携の強化です。
  「益田市総合戦略」においては、基本目標の第一に「定住の基盤となるしごとをつくる」を掲げています。しかし、平成28年12月のハローワーク益田管内における有効求人倍率は2倍を超えるなど、「人材不足」の状況が発生しています。すでに生産年齢人口減少の影響は顕著となっており、貴重な働き手を確保することがそれぞれの企業においても、地元経済全体においても、重要な課題となっているといえます。
 また、地方自治体が財政運営や定員管理に厳しい制約を受ける今日、様々な行政施策を講じる上で、民間活力の活用は、不可欠の事項となっています。その点、幸いなことに、益田市は積極的に広域展開する企業や進取の精神に富む優れた起業家を多く輩出するなど、強い民間セクターの存在を特質としています。
 このようなことから、各種の施策、特に人材の確保・育成を進める上で、官民一体となった取組みをこれまで以上に強く意識することとします。

 萩・石見空港は、都市圏と直結する唯一の高速交通機関として、観光・産業などあらゆる面において、島根県西部及び山口県北東部の地域振興に非常に重要な役割を果たしています。
 最重要路線である東京路線については、現在のところ国土交通省による羽田発着枠政策コンテストによって、平成30年3月までの期間において2往復運航が実現していますが、それ以降の継続については、平成29年の秋頃までの搭乗実績及び取組み内容が審査され、決定されるものと想定しています。
 この運航の継続は、本市を含めた周辺地域の活性化には必要不可欠の条件であると考えるところですが、現状の実績は必ずしも思わしくなく、平成30年度以降の2往復運航が強く危ぶまれています。
 そこで、近隣自治体や地元団体等により構成する萩・石見空港利用拡大促進協議会はもとより、空港設置者である島根県の関係部局とも一体となって、集中的かつ大胆な利用促進策を進めることにより、平成29年度の搭乗目標である14万2千人の達成を目指すこととします。
 また、平成23年度から期間限定運航となっております大阪路線については、さらなる利用拡大を図っていきます。

 行財政改革については、平成25年12月に「益田市行財政改革指針」を定め、平成28年度までを「集中改革期間」と位置付け、課題解決に取り組んできました。
 平成29年度から平成32年度までの「継続改革期間」においては、必要な市民サービスを維持しつつ、総合戦略に掲げる重点施策に集中的に投資するためには、既存事業の成果・効果を検証し、市民の幸福の実現に資する事業の取捨選択を行う必要があることから、事務事業評価を行い、既存事業の見直しを進めるサイクルを確立していきます。

 2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催にあわせた自転車競技(ロードレースの部)の事前キャンプの誘致に向けては、平成28年度に市内の関係機関や団体等で構成する「実行委員会」を立ち上げ、この実行委員会の中に「誘致推進部会」と「環境整備部会」の作業部会を設置しました。
 平成29年度は、これらの組織を中心として、誘致見込み国からの現地視察等の受け入れや、双方の要望事項に関する折衝などを行い、相手国の絞り込みを進めていきます。
 あわせて、益田INAKAライドなどの既存の自転車イベントの支援やサイクリングイベントの開催など市民の機運醸成を図るとともに、益田市民全員でキャンプ誘致の成功と自転車のまちとしての益田市の認知度の向上や交流人口の拡大、スポーツの振興に積極的に取り組んでいきます。

 人口拡大を持続的に進めるための「ひとづくり」に向けては、平成28年3月に策定した「益田市ひとづくり協働構想」に基づき、庁内に「ひとづくり推進本部」や「ひとづくり推進委員会議」を設置し、施策が相互につながり展開していく組織づくりと、各計画の調整や評価などを行ってきました。
 平成29年度には、世代や年齢を超えた対話により、タテのつながりで成長できる場づくりと、業種や分野をまたぐ交流により、ヨコのつながりで成長できる場づくりを行い、新たな気付きや刺激を得る機会を充実させることで、「未来の担い手」、「しごとの担い手」、そして「地域づくりの担い手」を一体的に育成する取組みを進め、「ひとが育つまち益田」の実現を目指していきます。

 後ほど提案します平成29年度の当初予算案については、行財政改革を進めつつ、本市の持続的発展のため、先送りのできない喫緊の課題や総合戦略に基づく施策に対し、優先的、重点的に配分する考え方のもとで編成したところであります。

〔平成29年度に取り組む主要な施策〕

 続いて、平成29年度に取り組む主要な施策について、「第5次益田市総合振興計画後期基本計画」における7つの基本目標に沿って述べます。

 (1) 安心して生活ができ、誰もがいきいきとしているまち

 はじめに、安心して生活ができ、誰もがいきいきとしているまちについてです。

 平成28年度に益田市役所において三役及び部長級職員が「イクボス宣言」を行い、その後、課長級職員も同様に宣言を行ったことに続いて、仕事と生活の調和のとれた子育て等にやさしいまちづくりを官民一体となって進めるため、平成29年度から新たに「ますだ子育て応援宣言企業」登録制度を創設します。

 また、女性の活躍推進については、各企業における女性活躍の状況把握に努めるとともに、女性の活躍推進に関する取組みを行う事業者を支援します。

 婚姻歴がないひとり親家庭の経済的な負担の軽減を図るため、平成29年度から利用者負担額等の差異を解消する寡婦(寡夫)控除のみなし適用を実施します。

 出産後の心身ともに不安定になりがちな時期に、母子が市内助産院に通所して、専門的な指導を含む育児サポートや心身のケアを受けられる取組みを継続するなど、妊娠から出産、子育てまで切れ目のない相談支援体制の充実に努めるとともに、新たに「子育て世代包括支援センター」の設置に向けた検討を進めます。

 地域の特性を生かした地域包括ケアシステムの構築に向け、在宅医療・介護連携の推進、認知症施策の推進、生活支援サービス体制の構築、地域包括支援センターの機能強化等に取り組む一方で、平成29年度からは介護予防・日常生活支援総合事業を開始し、地域、関係機関と連携を図り、さらに充実させていきます。

 健康なまちづくりを目指し、各世代に応じた保健予防・介護予防対策を推進するとともに、「健康ますだ市21推進協議会」を核として、地域や各種団体・企業と行政が一体となって取り組む健康づくり市民運動を継続して実施します

 医師や医学生等に対する支援や病院勤務医の招へいに加え、将来、医療従事者を目指す子どもたちを増やす取組みとして小中学生対象の地域医療教育を引き続き推進します。

 国民健康保険の財政運営においては、特定健康診査受診率・特定保健指導受診率の向上を目指し、生活習慣病の発症や重症化を予防することで、医療費の適正化を図るとともに、保険税の収納率の向上に取り組むことで、一層の保険財政の健全化に努めます。

 平成29年4月からは、平成28年4月に施行された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)」に基づく取組みをはじめ、障がい者福祉施策の一層の向上を図るため、生活福祉課内の障がい者福祉係を課に昇格させ、あわせて、従来の指導監査課と生活福祉課内の生活福祉係、社会係を組織変更により一つの課に統合し、体制を強化します。

 平成29年3月に策定する「益田市人権・同和問題基本計画(平成29年度~平成33年度)」に基づき、人権が尊重される社会の実現のために、家庭や学校、地域、職場などあらゆる場において、人権教育・啓発がさらに普及、浸透するよう取り組みます。

 (2) 豊かな心を育み、歴史・文化を誇れるまち

 次に、豊かな心を育み、歴史・文化を誇れるまちについてです。

 地域ぐるみで子どもたちを育てる基盤づくりを各地域で進めるため、中学校区を中心とした「つろうて子育て推進協議会」を設置し、さらなる機運醸成と具体的な活動づくりを進めます。

 地域で安心して子育てができるように、子育て世代の親力向上のための研修会を開催するほか、中山間地においてICTによる学習環境を整備し、Uターン者の増加と世代間交流を推進します。

 中山間地域の小学校に配置した社会教育コーディネーターを基軸として、放課後や休日に学校を活用した学習や交流活動を行い、子どもの育ちのさらなる支援や地域の活動の場づくりを進めます。

 益田市の児童・生徒の学力は、全国学力・学習状況調査や島根県学力調査において、教科の正答率や家庭学習の取組み状況など課題が見られることから、学力向上プランに基づく施策を、授業力の向上・学習集団づくり・家庭学習の充実・学校マネジメントの4つを柱として取り組みます。

 地域の歴史文化の魅力や価値を、地域に対する誇りの向上や観光の振興に結び付けるために、「日本遺産」の認定も視野に入れて、「歴史文化基本構想」の策定に取り組みます。

 東京大学史料編纂所、島根県及び益田市による共同研究「石見の中世領主の盛衰と東アジア海域世界」の成果発表としての企画展「石見の戦国武将-戦乱と交易の中世-」を平成29年9月30日から県立石見美術館で開催し、最新の学術情報として全国へ発信します。

 中世益田氏の本拠であった史跡益田氏城館跡の活用ビジョンである整備基本計画の策定に着手するとともに、中世湊町の史跡中須東原遺跡では、城館跡との一体的な活用を目指して、発掘調査に着手します。

 平成30年に秦佐八郎博士没後80周年を迎えるにあたり、世界に通じる偉業を成し遂げた秦博士の功績を顕彰するため、「秦博士没後80周年記念事業実行委員会(仮称)」を設立し、記念事業の開催準備を進めます。

 益田陸上競技場を引き続いて日本陸上競技連盟第2種公認競技場として整備を進め、スポーツ環境の充実とスポーツイベント等を通じた地域間交流の推進を図ります。

 安全安心な教育環境を整備するため、平成29年度においては、中西中学校屋内運動場改築の実施設計を行うとともに、現在の屋内運動場の解体を進めます。

 学校給食衛生管理基準に適合した高津学校給食センター及び美都学校給食共同調理場において、児童生徒に安全安心な学校給食を提供するとともに、地産地消の拡大や食育の推進に取り組みます。

 (3) 地域資源を活かした産業が息づくまち

 次に、地域資源を活かした産業が息づくまちについてです。

 平成28年9月に制定した「益田市中小企業・小規模企業振興基本条例」に基づき、企業の振興に関する施策の総合的かつ計画的な策定及び実施に努めるとともに、関係団体等との協働体制のもとで様々な施策を講じます。

 新たな販路拡大を目指す企業に対し、市内で生産・加工された産品等を国内外で開催される商談会、展示会等へ出店するための支援や、人材育成・確保対策として、従業員等の経営力・技術力向上のための研修参加に対する支援を行います。

 新規創業や事業の拡大により、新たな雇用を創出しようとする企業に対して、必要な経費の一部を支援するとともに、創業後の経営安定化に向けたフォローアップを実施します。

 また、地域商業の活性化と振興のため、中心市街地や買物不便地域での新規開業等の支援を行います。

 一旦地元を離れた高校卒業生に対し、相互に情報交換が出来る仕組みづくりを検討するとともに、市内各高校と連携し、さらなる地元への定着を促進します。

 平成28年度に実現した中国寧波市との交流再開や「歴食」事業における他団体との連携を活かし、海外・国内の友好・交流都市等との交流を積極的に推進し、交流人口の拡大、地域経済の活性化、次世代育成などに取り組みます。

 就農希望者の農業体験などに対する支援を行い、担い手を確保・育成するとともに、認定新規就農者の営農開始時の負担を軽減し、新規就農者の経営の早期安定を図ります。

 平成30年産米から国による生産数量配分が中止されるなど、農政の大きな転換が迫っていることから、農業情勢を注視し、農業者や農業関係機関との連携による迅速かつ適切な対応に努めます。

 本市の特産品であるメロン、トマト、ぶどう、ゆず、わさびなど、地域資源を活かした産品の高付加価値化を促進するとともに、販売促進活動を推進し、生産者所得の向上と雇用の創出を図ります。

 改正農業委員会法に基づく、新制度における農業委員と農地利用最適化推進委員により組織される農業委員会と連携し、農地等の利用の最適化活動を支援します。

 農産物被害防除及び人的被害防除のため、防除対策についての指導、有害鳥獣の捕獲・駆除を実施するとともに、鳥獣害防護施設設置等に係る経費負担の軽減を行います。

 地域おこし協力隊員制度を活用し、益田市市有林において「自伐型林業」を実践、普及しながら、都市住民を積極的に誘致し、地域への定住・定着を図ります。

 あわせて、木の駅ひきみ森の宝産直市場を活用し、荒廃した森林の再整備を進めるとともに、販路拡大に向けて精力的に活動し、「森もり券(地域通貨)」により地域経済の活性化を図ります。

 UIターン者の新規漁業就業希望者を研修生として雇用し、漁業技術等の習得のための研修を実施する漁業経営体に対し、研修に必要な経費等を助成することで、新たな雇用の創出と新規漁業者の確保を図ります。

 漁船導入緊急支援事業を活用して生産性の高い漁船の導入を支援し、漁業の継続可能性を高め、漁業者の育成及び支援を行います。

 平成30年代前半と予想される山陰道の三隅・益田道路の開通にあわせ、益田の特産品や観光資源を活かして、「ひと」を呼び、地域の「しごと」を生みだす、産業振興、情報発信、交流・集客の拠点として新たに整備する「道の駅」について、平成29年度は基本計画の策定に取り組みます。

 (4) 地域間の連携や交流を促す基盤が整備されたまち

 次に、地域間の連携や交流を促す基盤が整備されたまちについてです。

 山陰道の整備については、引き続き、三隅・益田道路の早期開通に向け、働きかけを行うとともに、益田・萩間の優先整備区間「小浜~田万川間」の事業化に向けた手続が着実に進み、高速道路のネットワークが早期に形成できるよう、関係自治体や地元、経済団体等と結束して国に強く働きかけていきます。

 山陰道優先整備区間(小浜~田万川間)のルートに想定される地域(飯浦町、小浜町、戸田町の一部)の地籍調査を優先的に実施します。

 グリーンライン90の未整備区間の早期整備のため、地元同盟会と連携して整備促進に取り組みます。

 市道については、国道や県道等と有機的に連絡する幹線道路の2車線化により、道路機能の向上を図るとともに、橋梁の長寿命化と適正管理や、狭あい路線の環境改善、計画的な維持修繕により、通行者の安全性・利便性を確保していきます。

 また、中心市街地における都市計画道路中島染羽線の整備促進にあわせ、市役所前に、賑わいのスペースとしても活用できる防災街区公園の整備を実施するとともに、元町人麿線、須子中線の整備促進と周辺の市道整備を進めます。

 益田川左岸南部地区土地区画整理事業の事業着手に向けて、国・県等関係機関及び権利者との協議を行い、都市計画の決定及び事業計画の認可等の手続を進めます。

 地域情報化の推進においては、携帯電話等のエリア整備を進め、不感地域の解消を図ります。

 (5) 豊かな自然環境や快適な生活環境の中で暮らすまち

 次に、豊かな自然環境や快適な生活環境の中で暮らすまちについてです。

 安全で安心して利用できる憩いの場として、公園施設長寿命化計画に基づき、老朽化が進む益田運動公園、匹見中央公園等の都市公園の改修などを進めます。

 益田市営住宅長寿命化計画に基づき、建替えや個別改善等を行い、多様化するニーズに応えるとともに、市営住宅の長寿命化及びライフサイクルコストの縮減を図ります。

 上水道事業では、人口減少社会や頻発する災害に対応し、安心・安定した水の供給と経営基盤の強化を図るため、「アセットマネジメント(資産管理)」や「経営戦略」等を策定し、将来にわたる必要な財源について、水道料金改定を視野に検討作業を進めます。

 簡易水道事業では、平成29年度末予定の上水道との事業統合に向けた継続事業最終年度として、小原水源地の浄水施設等の整備を行います。

 下水道事業では、良好な都市環境の確保と生活環境の向上に寄与するため、引き続き公共下水道による面整備を推進するとともに、農業集落排水では既存施設の機能強化を図り、将来にわたり健全な経営を維持するため、公営企業会計への移行に向けた取組みを進めます。

 また、これら汚水の集合処理区域外の地域については、個人による合併処理浄化槽の普及促進を図ります。

 (6) 地域のつながりの中で、一人ひとりが活躍するまち

 次に、地域のつながりの中で、一人ひとりが活躍するまちについてです。

 防災体制の強化のため、美都総合支所庁舎の耐震補強工事を行い、施設の安全性の確保・地域防災拠点としての機能の確保を図ります。

 自然災害対策として、今市川の河川改修や土砂崩壊防止工事により、市民の生命と安全を確保していきます。

 老朽化した消防車両を年次計画により整備するとともに、消防水利の不足している地域へ消火栓を計画的に設置していきます。

 近年各地で発生している自然災害に対応するため、地域防災のリーダーたる消防団員の確保は不可欠であり、国、県と連携して消防団員の確保対策に努めます。

 地域自治組織については、今日まで4地区において設立され、市も認定を行いました。さらに、平成29年度当初には、新たに8地区において設立が予定されています。他方で、これまで「地域自治組織ガイドブック」において示してきたStep5到達の要件の中には、地区によっては必ずしも容易でない要素が含まれていたことから、現状に即した見直しを行ったところです。
 今後とも、既に設立と認定を終えた地域自治組織に対する運営支援とともに、未だ設立に至らない地区に対する早期設立のための支援を行います。

 UIターン者の暮らしを支援するため、UIターン者に対する定住支援や新卒者に対する就労支援を継続するとともに、「UIターン者サポート宣言企業」登録制度の創設やますだ暮らしサポーター制度の取組みなどにより、企業、地域住民と一体となって、定住促進を図ります。

 さらに、地域資源を活用して地域の総合的な活力の維持・向上を図るため、地域コーディネーターを引き続き配置し、定住相談窓口と連携した定住支援や地域情報発信を行っていきます。

 空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、平成29年度において、市内全域の空家等の所在や所有者等の把握を行う実態調査を実施するとともに、空き家バンク制度による活用も進めていきます。

 矢原川ダム建設事業に伴い、著しく生活環境や産業基盤等の社会環境に影響を受ける地域に対し、矢原川ダム水源地域対策事業を実施し、関係住民の生活の安定及び福祉の向上を図ります。

(7) 市民と協働して、効率的・効果的な行財政運営が行われるまち

 最後に、市民と協働して、効率的・効果的な行財政運営が行われるまちについてです。

 平成28年度から取組みを始めた「まちづくりラウンドテーブル」を平成29年度も引き続き開催し、市民と行政による協働についての考察を深めるとともに、具体的な課題に対する協働の取組みについて検証していきます。

 従来の会計制度では見えにくいコストやストックを把握でき、中長期的な財政運営への活用が期待できる地方公会計制度の導入を図ります。

 庁内の情報システムについては、経費の削減や災害時の業務継続性の確保のため、クラウド型に移行するとともに、ウィルス対策を行ったネットワーク環境でのインターネットや電子メールの運用によるセキュリティ強化を行います。

 平成29年10月から、マイナンバーカードを利用して、コンビニ等が設置するキオスク端末から住民票や所得証明書等が受け取れるよう、システムの整備を行います。

 公共施設等の適正配置の取組みとして、平成28年12月に策定した「益田市公共施設等総合管理計画」の基本方針に沿って、公共建築物やインフラなどの総合的かつ計画的な管理に向け、情報を一元化するとともに、分野別の個別施設計画の策定を進めます。

 ふるさと寄附については、返礼品の拡充について民間事業者と幅広く連携し、魅力を高め、効果的に情報発信することにより、自主財源の確保と益田市の特産品等のPR効果による地域経済の活性化を図ります。

 また、地方創生の取組みをさらに加速化させていくためには、民間資金も活用して「益田市総合戦略」及び「益田市地域再生計画」に基づく施策を実施していく必要があり、企業版ふるさと納税制度の活用について、市外企業への働きかけを行います。

 以上が、「益田市総合振興計画後期基本計画」に基づいて、平成29年度に取り組む主要な施策であります。

〔むすび〕

 本市においては、人口減少・少子高齢化、依然として先行きの見えない地域経済、貴重な働き手の流出、都市基盤整備の遅れ、厳しい財政見通しなど、課題は山積しています。
 このような状況下にあるからこそ、行政単独ではなく、市民、経済団体をはじめ、あらゆる分野の方々との連携による相乗効果を模索する必要があります。
 私は、市政の舵取り役という重責を担う者として、将来をしっかりと展望し、市民の皆様一人ひとりが、益田に住むことに誇りや愛着を持ち、幸福を実感できるよう、職務に全身全霊で取り組む所存です。
 市民の皆様並びに市議会議員各位の一層のご理解とご協力をお願い申し上げ、平成29年度の施政方針とします。


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