中須東原遺跡の保存方針について

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年1月1日更新

中須東原遺跡について

益田市では、益田川左岸北部地区土地区画整理事業に伴い、「中須東原遺跡」の発掘調査を実施してきました。調査の結果、「中須東原遺跡」は全国でも6例しか確認されていない船着きの礫敷き遺構をもつ中世港湾遺跡の中でも屈指の規模・内容を有する遺跡であることが判明しています。

「中須東原遺跡」は、「三宅御土居跡」や「七尾城跡」とも密接に関連し、益田氏の経済基盤を支えた物資の集散拠点として当時の東アジア交易圏の一端を担っていた極めて重要な遺跡であると考えられます。

中須西原・東原遺跡復元想像図

【中須西原・東原遺跡復元想像図 イラスト:香川元太郎】

中須東原遺跡の保存についての基本方針

  • 中須東原遺跡の歴史的価値をふまえ、全面保存の方向で地権者との協議を進め、皆さんの同意を得たのち、文化庁に対して史跡指定の意見具申を行います。
  • 史跡指定の告示、区画整理事業完了後に事業認定を受け、国及び県からの補助金を活用し、一括して土地買い上げを行います。
  • その後の発掘調査や整備活用については、整備基本計画を策定し、長期的な計画で取り組みます。

保存を目指す理由

 益田市として、以下の理由で中須東原遺跡の全面保存を目指すことを決定しました。

  1. 中世東アジアに開かれていた歴史上極めて重要な港湾遺跡であり、学術上高い価値があり、益田の歴史のみならず日本の歴史の正しい理解のために欠くことができない遺跡であること
  2. 多くの歴史研究者から、日本列島における中世の港湾遺跡の代表的事例として注目されており、将来的な整備活用によって、文化力の向上や交流人口の拡大につながる可能性を持っていること
  3. すでに史跡指定を受けている「三宅御土居跡」と「七尾城跡」の城館跡や仙道地区の中世遺跡、都茂鉱山等とセットとして、長期の計画で、益田氏関連遺跡群としての整合的な調査研究と活用策を検討すべきであること
  4. 日本の港湾史、都市史、中世史等の研究において、中須東原遺跡を含む益田氏関連遺跡群と中世益田という素材とフィールドによって、学術研究の進展が期待されること

保存後の活用方法について

整備基本計画の策定

 保存の方針が確定した段階で、有識者及び国・県で構成する委員会を設置し、活用ビジョンとして整備基本計画の策定に着手します。中間報告会、ワークショップ等をとおして市民の皆さまから意見をお聞きし、計画を策定します。

活用ビジョンの素案

  1. フィールドミュージアムとして、遺跡の特徴を分かりやすく表現し、迫力や雰囲気が感じられる野外博物館としての整備を目指します。
  2. 中須東原遺跡を中心として、中世益田に関する学術研究を一層進展させるために、国や県及び研究機関に対して、研究プロジェクトの誘致を働きかけていきます。

※フィールドミュージアムとは

 その土地の歴史・風土・文化そのものを博物館又は美術館に見立て、住んでいる人と訪れた人が互いに価値を発見していく仕組みです。フランスで始まったエコミュゼとその理念は同じで、いわゆるハコモノといわれる従来型の博物館に対して、地域全体を博物館にみたてた住民主体型の博物館活動であることが特徴です。

中須東原遺跡で確認された当時の船着場の礫敷き遺構

【中須東原遺跡で確認された当時の船着場の礫敷き遺構】


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