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市長室からこんにちは(平成30年4月号)

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年3月20日更新

 大相撲の土俵の上を見上げると、吊り天井となっています。その四隅からは大きな房がぶら下がっており、それぞれ色が着いています。すなわち、東は青、南は赤、西は白、北は黒です。


 これは「四神」という四つの方角それぞれの守護神とされる動物の色であり、さらに四季とも対応しています。東は龍で春、南は雀で夏、西は虎で秋、北は「武」という想像上の動物で冬となっています。(もっとも、「武」だけが想像上の動物というわけではなく、龍にしても赤い雀にしても実在しませんが)

 四神のうち春と関連する龍は、時には徳の高い帝王の象徴、時には恵みの雨をもたらす水神と、とても縁起の良い動物とされます。普段は池の中に棲む蛟(みずち)と呼ばれる小動物ですが、時勢に乗ると巨大な龍となり、雲を呼んで天高く昇ります。(このとき起こるのがあの「竜巻」ということです)


 古代中国漢王朝の初代皇帝となった劉邦(りゅうほう)は、元来家柄も教養もなく、武勇ではライバルの項羽(こうう)にからきし歯が立ちませんでした。しかし、高い鼻に美しいヒゲといった龍にも似た堂々たる人相と途方もなく大きな度量を持っており、そのたぐい稀な魅力によって最後に天下を勝ち取りました。以来「龍顔」は皇帝の顔の別称となったのです。


 西洋にもドラゴンという想像上の動物がいるのは奇遇といえます。こちらも鱗に覆われた爬虫類らしき全身に加え、鋭い牙と爪を持ち、さらに空を飛ぶことができるなど、多くの共通点があります。ただし、おめでたいどころか、しばしば災いをもたらす悪魔の使いとされるところは龍とは正反対です。『エルマーのぼうけん』という童話において、主人公の少年によくなつく、おとなしくて憎めないキャラクターとして登場するのは微笑ましい例外といえます。


 この春は、萩・石見空港にとって、東京線2往復運航が継続する新たな節目でもあります。様々な取組が龍頭蛇尾とならぬよう、ドラゴンのように青空に翼を広げ、確かな上昇気流に乗りたいと思います。