平成31年度施政方針

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年2月27日更新
平成31年度施政方針

 第534回益田市議会定例会の開会にあたり、平成31年度の施政方針を申し述べ、市民の皆様並びに市議会議員各位のご理解とご賛同を賜りたいと存じます。

〔はじめに〕

 私は、市長就任以来、市民の幸福の実現を最優先とし、市政運営を進めてまいりました。また、全国に先駆けて人口問題に着目して策定した「益田市人口拡大計画」、これをベースとした「まち・ひと・しごと創生 益田市総合戦略」、さらには「益田市ひとづくり協働構想」を策定し、本市が向かうべき方向を明確にしました。
 
そして、平成29年度から市政運営の重点要素として掲げた「連携」について、平成30年度はこれを量的にも質的にも「進化(深化)」させることを基本方針として、様々な施策に取り組んできました。 

 この「連携の進化(深化)」については、いくつかの成果が上がっています。その最たるものとして、自転車によるまちづくりに関連し、平成30年6月に全日本自転車競技選手権大会が本市において開催され、また2020年東京オリンピック・パラリンピックの事前キャンプ誘致においてアイルランド自転車競技選手団の受入れが決定するなど、大きな進展がありました。

 さらに、企業誘致については、平成30年度には2社が新規に島根県による立地計画認定を受けました。1社は石見臨空ファクトリーパークで平成31年5月の操業を目指して準備を進められており、もう1社は市内の空き工場を利用して既に操業を開始されています。

 加えて、防災や市民の健康増進などの行政課題解決に向けたIoT活用については、本市をテストベッドとした民間主導によるIoT実証実験への参画により、「水位氾濫予知システム」整備に向けた研究が進むとともに、「益田市スマート・ヘルスケア推進事業」が、市内4つの事業所の協力を得て運用が始まりました。
 
これらの取組を総括すべく、平成30年10月に設立された「一般社団法人益田サイバースマートシティ創造協議会」へは本市も参加し、私が益田市長として顧問に就任いたしました。
 
今後、地元経済団体へも参加を呼びかけることとしており、IoTに関連する技術開発や規格づくりが進むことで、本市への経済波及効果が期待できるものと考えております。

  「ひとが育つまち益田」の実現を目指し、「未来の担い手」、「しごとの担い手」、「地域づくりの担い手」の育成を一体的に推進している「益田市ひとづくり協働構想」も様々な連携を前提とするものですが、平成30年度は、中学生のための「新・職場体験」への参加事業者数が120社を超え、また、事業所によっては、自ら事前研修を実施されるなど受入体制も充実し、事後アンケートでは、参加した生徒の78%が、市内には「魅力的な事業所がある」と答えるなど、子どもたちが将来、地元で活躍する可能性が高まりました。

 そのほか、罪を犯した人などの社会復帰を支援する更生保護活動の取組として、益田市自らが雇用主として積極的に就労機会を提供するため、法務省松江保護観察所、益田地区保護司会とともに、保護観察対象者の就労支援に係る協定を締結することとしました。

 このように、様々な分野における「連携」が具体的かつ着実に進化(深化)したと言えます。

〔連携の充実と発信〕 

 平成31年度においては、こうした成果を受け、これまでの取組と成果をさらに前進させることとし、地元の経済団体や、外部の関係機関との連携及び各政策間の連携を一層充実させ、効果的に発信することを目指します。
  「連携の充実と発信」にあたっては、2015年9月の「国連持続可能な開発サミット」で採択された、持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のための17の国際目標であるSDGs(持続可能な開発目標)の概念を、市のすべての事業の推進において意識することとします。
 
地方自治体である益田市として、SDGsという国際的で客観的な目標を活用することにより、広い視野の中で政策課題が明確になり、進捗や達成の状況が可視化されます。また、関係者との間でも、SDGsという共通言語を使用することで、政策目標の共有と連携の促進が期待できます。さらに、地域においても、SDGsに合致する取組が、課題解決に向けた自立的好循環を生み、地方創生の一層の促進に繋がります。

 本市では、持続可能な社会の実現に寄与しうる新たな技術の開発として、防災や医療・ヘルスケア分野でのIoT活用を行っていますが、今後はさらに市道の破損状況を確認する、スマート道路モニタリングなども行ってまいります。これらは、全国的に先駆的な取組であり、いわゆる「益田モデル」として発信できるものです。
 
広く発信できる取組としてもう一つ挙げられるのが、生物環境に様々な影響を及ぼすテラヘルツ波を発生させる特殊な植物ミネラルの効果を応用した「QQテクノロジー」です。本市は2年前から市内において、松枯れ対策や海岸の磯焼け被害対策などの実証実験に協力してまいりました。部分的に普及段階に入っており、現在「益田モデル」として商標登録出願中です。まさに、SDGsに適う技術であり、平成31年度は東京大学において「持続可能な自然再生科学研究」として「益田モデル」の名を冠した講座が開設され、研究が進んでいくこととなっております。

 自転車の活用は、健康づくりや環境面での効果も期待できるものです。自転車によるまちづくりに関しては、全国的なロードレース競技の開催や、アイルランドチームのキャンプの受入れなど、トップアスリート関連の取組が一定の成果を上げたことから、今後はより幅広く一般の市民に自転車の効用を啓発し、さらなる普及を促進するためにも、さまざまなイベントを行うとともに、「益田市自転車活用推進計画(仮称)」策定に取り組みます。

 持続可能な地域づくりのためのパートナーシップの構築としては、島根大学、島根県立大学及び大正大学との連携協定に基づく調査研究等を継続し、大学の知見を活用した地域課題の解決を図るほか、東京大学や東洋大学等他の大学との連携の進化や新たな可能性を検討しつつ、関係人口の拡大に向けた取組を推進してまいります。

 平成30年秋にこの圏域を舞台として撮影が行われた映画「高津川」の公開は、この地域の自然や人々の暮らし、またこれまで培われてきた郷土の文化などが脚光を浴びる絶好の機会となることから、広く民間とも連携し、圏域一体となった多面的な発信に努めてまいります。

 萩・石見空港の存在及び東京線2往復運航の維持は、島根県西部及び山口県北東部の発展のために極めて重要な要素であり、持続可能なまちづくりに不可欠なものです。国においては、今後、羽田空港の国内線発着枠の配分の見直しに着手し、平成31年夏に結論を出す方針が発表されております。平成32年度以降の東京線2往復運航の維持のため、まずは平成31年度の目標である147,000席の搭乗者数を達成することを目指すとともに、あわせて、大阪線の運航期間延長に向け、広域的な連携や官民連携を強化します。

 山陰道の整備についても、非常に重要な時期となっています。三隅・益田道路については、供用時期が早期に開示されるよう引き続き働きかけるとともに、益田~萩間においては優先区間である須子~田万川間について、別線バイパスでの整備を前提として早期に事業化されることを、島根県内はもちろん、萩市など山口県側を含む関係機関と一層緊密に連携し、強く要望してまいります。

 連携の進化(深化)から、連携の充実と発信へと繋いでいく上で欠かせない要素は人材育成です。平成31年度は、地区振興センターの廃止に伴い、公民館の機能の充実により、地域の担い手づくりを進めていくとともに、地域自治組織の設立と運営に対する支援を新しい体制のもとで進めていきます。
 
また、ひとづくりについては、市民や事業所の参画も増え、その輪も着実に広がってきたことから、今後はさらに、大学やNPO法人等と連携し、学生や若者のインターンや実習生の受入れを積極的に行います。それにより、益田版カタリ場や児童生徒の地域活動参加の促進など「未来の担い手」育成だけでなく、地域自治組織の活動を活性化させる人材や中間支援組織の活動を支える人材など「地域づくりの担い手」確保も期待できるものと考えます。 

 以上のような取組により、「連携の充実と発信」を進めていく考えです。

 後ほど提案します、平成31年度の当初予算については、厳しい財政運営が求められる中、連携の充実と発信を基本としつつ、喫緊の課題への対応、益田市総合戦略に掲げた取組など、真に必要な事業を優先し重点的に配分する考え方のもと編成したところです。

〔平成31年度に取り組む主要な施策〕

 それでは、平成31年度に取り組む主要な施策について、「第5次益田市総合振興計画後期基本計画」における7つの基本目標に沿って、新たな事業を中心に申し上げます。

 (1) 安心して生活ができ、誰もがいきいきとしているまち

 はじめに、安心して生活ができ、誰もがいきいきとしているまちについてです。
 まず、平成31年10月から幼児教育・保育の無償化の制度が実施予定であり、国の動向を注視しつつ、幼稚園、保育所、認定こども園等における幼児教育、保育の充実を支援してまいります。
 
あわせて、「子育て世代包括支援センター」を核として、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を行うとともに、「産後母子デイケア事業」の取組などを通して、関係機関と連携して様々な課題に対応してまいります。
 
さらに、次世代育成については、これまでの児童館事業の成果を受け継ぎ、地域ぐるみの子育て支援の充実のため、子育てネットワークの機能強化と連携を図るとともに、子どもを育んでいくためのひとづくりを進めてまいります。
 
近年、子育て環境の変化から様々な課題を抱えた家庭からの相談が増加しています。子ども本人や家族はもとより、関係者や地域の方々の身近な相談窓口として「子育てあんしん相談係」の存在を広く啓発するとともに、専門機関や関係機関等との連携を図り、虐待の未然防止・早期対応に努めてまいります。

 保健・予防や健康づくりについては、「健康ますだ市21推進協議会」を核とする「健康づくり市民運動推進事業」を継続して実施いたします。
 
島根大学や市内医療機関、企業と連携し、IoTを活用した血圧管理を行う「益田市スマート・ヘルスケア推進事業」の拡大を図ります。多様な情報を共有することで、本市の地域特性の明確化と、その特性に応じた保健活動が可能となることから、脳卒中等の発症予防を目指してまいります。
 
また、新たに平成31年度から3年間、島根県、島根大学医学部、益田市の三者連携により、県内における先進的な取組となる「子宮頸がん検診受診率向上対策事業」を進め、積極的な受診勧奨や実態把握、子宮頸がんに関する健康教育などの普及啓発活動を実施し、課題である子宮頸がん検診受診率の向上、子宮頸がん死亡率の改善に努めてまいります。

 救急・医療体制の充実については、「ドクターサポート推進事業」、「地域医療教育推進事業」等を引き続き実施し、医療従事者確保に向け尽力してまいります。

 国民健康保険については、財政の収支均衡と安定的な運営を図るため、平成31年4月から税率・税額を改定することといたしました。引き続き、特定健康診査の強化などにより医療費抑制を図り、国保財政の健全運営に努めてまいります。

 地域福祉の充実については、地域共生社会の実現に向け「益田市地域福祉計画」を基本とする事業推進を図ってまいります。
 
高齢者の生活環境の維持を図るため、医療や介護サービス、住民同士の助け合いによる支援等を適切に提供できる体制として、地域包括ケアシステムの推進を図ってまいります。
 
また、「第7期益田市老人福祉計画」や、「第5期益田市障がい者基本計画」に基づく各施策を推進してまいります。
 
さらに、手話が意思疎通のために必要な言語であることを規定し、その普及・環境整備を推進するため、「益田市手話言語条例(仮称)」を制定いたします。
 
また、「益田市自死対策総合計画」に基づく、自死総合対策を推進してまいります。
 
人権に関する課題解決に向け、「益田市人権・同和問題基本計画」、「益田市男女共同参画計画」に基づき、引き続き各団体等と連携し、啓発や教育の取組を継続してまいります。

 (2) 豊かな心を育み、歴史・文化を誇れるまち

 次に、豊かな心を育み、歴史・文化を誇れるまちについてです。
 益田市「教育に関する大綱」に基づき、市長部局と教育委員会が教育の目標や施策の方針を共有し、連携を図りながら、教育・文化の振興などに取り組んでまいります。

 学習環境の整備については、「ふるさと学校施設環境改善事業」として、喫緊の課題である小中学校普通教室への空調設備整備について、当初計画を前倒しし、平成31年度の完了に向けて事業推進を行ってまいります。
 
また、小学校の耐震化に伴う施設建替え等として、桂平小学校の改築、中西小学校の基本設計及び実施設計などを実施するとともに、中学校については、中西中学校の屋内運動場改築に伴う外構工事を実施いたします。

 学校再編については、平成30年12月に策定された「今後の小中学校のあり方に関する基本指針」に基づき、平成31年度に新たな実施計画が策定される予定であることから、教育委員会と連携し最適な教育環境づくりを進めてまいります。

 社会教育については、「今後の公民館のあり方についての指針」により、公民館は地域づくり、ひとづくりの拠点として、地域の様々な課題解決に取り組む団体等の掘り起こしと育成、さらに、未来の担い手のために世代間交流を積極的に進める場と位置付けられました。
 
今後、公民館の持つ社会教育の機能を十分に発揮することにより、住民主体の地域づくりを支援し、地域の魅力化や課題解決を図るよう「公民館管理・拠点化推進事業」に取り組んでまいります。

 歴史・文化の保存・活用については、平成30年度に策定した「益田市歴史文化基本構想」と「益田市文化財保存活用地域計画」に沿って、地域の歴史文化の魅力や価値をブランド化するための取組を進めるとともに、益田ならではの歴史的な特徴を物語に仕立てて「日本遺産」の認定を目指します。
 
また、「史跡益田氏城館跡整備基本計画」に基づき、計画的な史跡の整備に向けて、権利者との協力体制を整え、実施計画の検討を進めてまいります。
 
さらに、島根県との連携により、中世の石見に関する共同研究を継続するとともに、東京大学史料編纂所や国立歴史民俗博物館との共同研究の成果発表として、島根県立石見美術館との共催による特別展「益田氏VS吉見氏-石見の戦国時代-」を開催し、成果を広く市民に公開し、最新の学術情報として全国に発信いたします。

 (3) 地域資源を活かした産業が息づくまち 

 次に、地域資源を活かした産業が息づくまちについてです。
 農業については、「ますだ食と農の市民条例」に基づく基本計画を策定し、食と農の重要性について、市民への啓発を図るとともに、農産物の地域内循環の仕組みを構築してまいります。
 
また、ゆずの産地化とブランド化を推進するため、ゆずの搾汁施設の改修に対して支援を行います。
 
わさびについては、生産者との連携をさらに強化し、選定された優良品種をバイオ苗として農家に供給し、匹見地域におけるわさびの品質と生産性の向上を図りブランド化を推進します。
 
担い手の育成や遊休農地の解消などの課題に対し、農業委員等と連携し、農地の最適化を推進してまいります。

 林業については、平成31年度から交付される森林環境譲与税を活用し、森林所有者と林業事業体を繋ぐ新たな森林管理システムを構築し、木材生産量の増加と森林の公益的機能の維持増進を図るほか、自伐林家の育成としてチェーンソーや作業道開設の技術研修を実施いたします。また、新たに「森林環境整備基金(仮称)」を新設し、今後の専用作業道等の路網整備や間伐等の森林整備を進めてまいります。
 
あわせて、木の駅ひきみ森の宝山直市場の活用による薪ストーブの普及や木質バイオマスの利用促進等、多様な林業振興を進めてまいります。

 水産業については、高津川への安定したアユ種苗の放流の実現を推進するため、江川漁業協同組合アユ種苗センターの整備に対して、島根県内の関係市町とともに支援してまいります。  

 産業支援については、「益田市産業振興ビジョン」に基づく取組を基本に、市内産業の活性化や企業誘致に取り組むとともに「連携型R&D支援事業」による、IoT技術や知的財産権の開発と活用に関する取組を継続して行ってまいります。
 
また、地域商業の活性化と振興のため、「地域商業等支援事業」を実施し、中心市街地や中山間地域での新規創業、事業継続及び事業承継を支援してまいります。

 観光・交流については、一般社団法人益田市観光協会を中心とした、民間事業者による観光地域づくりを進めてまいります。
 
また、教育委員会と連携し、歴史・文化を活かした交流拡大のため、各種イベント開催中の誘客及び周遊促進に向けた民間団体への支援を行うとともに、石見の夜神楽公演、奉納神楽鑑賞ツアーなどの企画実施支援に取り組んでまいります。
 
さらに、インバウンドの推進については、民間事業者が主催する募集型旅行の受入れに対する支援など、受入れ体制の構築を進めてまいります。
 
サイクリストの誘客については、道路案内サインの設置などに引き続き取り組むほか、本市の良好なサイクリング環境について情報発信を行ってまいります。
 
事前キャンプ誘致については、2020年東京オリンピック・パラリンピックのテストイベントとして、平成31年夏に実施される「READY STEADY TOKYO-自転車競技(ロード)」の際のアイルランドチームの受入れに加え、秋頃にもトレーニングキャンプの受入れを行う予定としております。

  「防災観光拠点無線LAN整備事業」として、公民館を中心とする拠点に公衆無線LANの環境を整備し、各地区の通信環境の確保と情報発信ができる環境を整えてまいります。

 交流事業については、姉妹都市や友好交流都市との交流を通して、益田市の知名度向上や経済活動の活性化を図ってまいります。行政だけでなく、民間の交流についても促進を図ることで、更なる経済的・文化的発展と交流人口の拡大を目指してまいります。

 道の駅整備については、民間、国、県など関係機関との情報交換を行い、持続可能な施設のあり方について、引き続き検討を行ってまいります。

 匹見峡温泉については、匹見地域の拠点施設と位置づけ、再開に向け最大限努力してまいります。

 (4) 地域間の連携や交流を促す基盤が整備されたまち

 次に、地域間の連携や交流を促す基盤が整備されたまちについてです。
 山陰道の整備促進については、関係機関と連携した要望活動を強化するとともに、グリーンライン90の早期整備を地元同盟会と連携して働きかけてまいります。
 
あわせて、市道下本郷久城線などの改良整備を進めるほか、市道全体の計画的な維持管理を行ってまいります
 
また、市道市原登線登橋などの補修を行うほか、その他の橋梁についての点検を実施し、長寿命化と適正な管理に努めてまいります。

 魅力ある市街地形成については、島根県が整備を行っている都市計画道路元町人麿線、須子中線と一体的なまちづくりを進め、益田駅前を東西に結ぶ都市計画道路中島染羽線の愛称の周知と、平成30年度末に完成予定の「市役所前広場(仮称)」を活用した賑わい創出を図ってまいります。
 
また、益田川左岸南部地区における区画整理事業の早期着手に向けて、県道益田港線の整備を県に要望したところであり、引き続き、国、県等関係機関及び権利者との協議を行い、都市計画決定や事業計画の認可などの法手続を進めてまいります。
 
あわせて、山陰道の整備が想定される区域等、公共事業に関連する区域の地籍調査を優先的に継続して実施いたします。

 地域情報通信基盤として整備したケーブルテレビ及びインターネットに関する事業については、様々な情報の収集や関係機関等との連携を図りながら、円滑な継続が図られるよう必要な調整を行ってまいります。

 (5) 豊かな自然環境や快適な生活環境の中で暮らすまち

 次に、豊かな自然環境や快適な生活環境の中で暮らすまちについてです。
 地域住宅整備については、「益田市営住宅長寿命化計画」に基づき、諏訪住宅の建替えなどを行うとともに、「木造住宅耐震化促進事業」として「益田市耐震改修促進計画」に基づき、耐震診断等の実施に対し、その費用の一部を補助し、木造住宅の耐震化促進を図ってまいります。
  「益田市地球温暖化対策実行計画」に基づき、循環型社会形成の促進と環境保全に取り組むとともに、廃棄物対策として「益田市一般廃棄物処理基本計画」に設定した一般廃棄物の削減目標の達成を広く働きかけ、更なる一般廃棄物の排出抑制と適正処理を進めてまいります。
 
また、老朽化した久城が浜センターの基幹的設備改良に向け、精密機能検査を実施するほか「益田市久城が浜センター長寿命化総合計画(仮称)」の策定に取り組んでまいります。

 水道事業については、将来的に老朽化した水道管の更新が必要となる一方、給水人口や給水量の減少が予測される中、「益田市上水道事業耐震化・更新計画」を着実に実行し、水道サービスの持続性を確保するためには、収益的支出の適正化に努めるとともに、収益的収入の状況を予測分析し、経営基盤の強化を図っていく必要があります。このため、市民の皆様の理解が得られるよう外部の意見を伺いながら、適正な料金水準の確保に努めます。具体的には、水道料金審議会において、水道料金改定に関する事項を調査審議いただき、平成31年度上期を目途とし答申を得る予定です。

 汚水処理対策については、中心市街地における公共下水道事業の汚水管路整備の推進と、農業集落排水事業における既存施設の機能強化を図っていくとともに、下水道処理区域外の地域の合併処理浄化槽の普及促進に努めてまいります。また、将来にわたり健全な下水道経営を維持するため、公営企業会計の適用に向けた取組を進めてまいります。

 (6) 地域のつながりの中で、一人ひとりが活躍するまち

 次に、地域のつながりの中で、一人ひとりが活躍するまちについてです。
 地域自治組織については、認定した11地区の運営の安定化を支援するとともに、残る9地区における設立・認定に向けた取組を支援してまいります。
 また、組織の自立を促すための地域マネージャーの雇用等に向けた研修を行ってまいります。
 
あわせて、美濃地区における医療や交通などの結節機能をあわせ持つ小さな拠点づくりとしての施設整備を行います。

 定住対策については、専用ホームページを開設し、益田市の魅力と、産業や伝統文化などの分野で活躍する「ひと」に関する情報を発信し、関係人口の増加と地域、産業の担い手となる人材の確保に努めてまいります。
 
また、UIターンの支援については、UIターン者への助成を継続し、ますだ暮らしサポーター及びUIターン者サポート宣言企業との連携により、定住促進を図ってまいります。
 
さらに、東京圏からのUIターン希望者の受け皿となるよう、国の事業の活用も図っていくこととしているほか、空き家バンクを通した住居の情報発信にも努めてまいります。

  「益田市空家等対策計画」に基づき、建物管理に対する意識啓発、老朽危険空家の除却に要する費用の一部助成や特定空家等の認定など、総合的な空家対策に取り組んでまいります。

 自然災害対策については、今市川の河川改修を行うほか、大規模な地震が発生した際に緊急輸送道路を塞ぐ恐れがあるとして耐震化が義務化された建築物について、所有者が実施する耐震診断の一部補助を行います。
 
引き続き、地域防災力の要である消防団員の確保に努めるとともに、自助・共助に基づく地域防災力をさらに高めるため、自主防災組織の設立支援及び活動支援を行ってまいります。

 矢原川ダム建設事業については、生活環境や産業基盤等の社会環境に影響を受ける地域に対し、「矢原川ダム水源地域対策事業」を実施し、関係住民の生活の安全及び福祉の向上を図ってまいります。

(7) 市民と協働して、効率的・効果的な行財政運営が行われるまち

 最後に、市民と協働して、効率的・効果的な行財政運営が行われるまちについてです。
 市民との協働については、地域自治組織の活動に対し、専門的なスキルと知見を持って継続的な伴走を行う、中間支援組織の設立に向け、組織の中核となる人材の確保に努めてまいります。
 
そして、住民主体の地域づくりについては、機運が醸成したことを受け、一層推進するための条例制定に向けた検討に着手いたします。

 自主財源確保に向け、ふるさと納税などの取組強化を図るとともに、公共施設の見直し、使用料・手数料の適正化など「益田市行財政改革指針」に基づく取組を引き続き行ってまいります。

 自治体電力に関する取組については、事業実施の可能性や影響について十分検討し、平成31年度の早期の判断を目指します。

 本市の市政運営において根幹となる、「第5次益田市総合振興計画」は平成32年度が最終年度となることから、次期総合振興計画については、次期総合戦略との整合性を勘案しながら策定するよう準備を開始してまいります。

 社会経済の変化や行政需要の高まりに応じ、職員には旧態依然とした意識や前例踏襲至上主義を改め、公務員としての自覚を持ち、より高い能力を身に付ける努力が求められます。特に法令については高い専門性を求められることを認識し日々研鑽を積む必要があると言えます。
 
厳しい財政状況の中ではありますが、市民の皆様の負託に応えるべく「人財」の育成に努めてまいります。

〔おわりに〕

  「益田市人口拡大計画」を策定し、人口拡大への取組を開始してから5年が経過しましたが、定住人口の動向や少子高齢化の趨勢については残念ながら好転しているとは言えません。
 その一方で、萩・石見空港東京線2往復運航の二度の延長、東京オリンピック・パラリンピック事前キャンプ誘致、本市におけるIoTやテラヘルツ技術などの実証実験、多面的かつ重層的なひとづくり、都市との交流による関係人口の創出など、多くの関係者を巻き込み、新たな人の流れをつくり出すための先駆的な事業や独自の努力によって、様々な好影響や成果も現れてきています。
 
今後は、連携を一層充実させ、積極的に発信することで、限られた資源を最大限有効に活用し、本市の持続的な発展を実現させていきたいと考えております。

 以上を平成31年度の施政方針といたします。市民の皆様並びに市議会議員各位の一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。


益田市役所本庁
〒698-8650 島根県益田市常盤町1-1(地図・アクセス
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