令和2年度施政方針

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年2月26日更新
令和2年度施政方針

 第539回益田市議会定例会の開会にあたり、令和2年度の施政方針を申し述べ、市民の皆様並びに市議会議員各位のご理解とご賛同を賜りたいと存じます。

〔はじめに〕

 私は、市長就任当初から、市民が幸福を実感できるまちの実現を最大の目的とするとともに、人口減少を本市の深刻な課題と認識し、全国に先駆けて「益田市人口拡大計画」を策定し、次いで「まち・ひと・しごと創生 益田市総合戦略」、さらには「益田市ひとづくり協働構想」を策定し、これらの推進に努めてきました。
 
平成29年度からは、市政運営における「連携」を強く意識することとし、平成30年度においては、「連携」の量的及び質的「進化(深化)」を基本方針とし、さらに令和元年度には、SDGs(持続可能な開発目標)の視点を取り入れつつ、地元経済団体や外部の関係機関との連携を充実させ、効果的に発信することを目指しました。 

 そして、令和元年度における「連携」の成果として、道路モニタリング等のIoT活用事業は、令和元年5月に国土交通省のスマートシティモデル事業の先行モデルプロジェクトに採択され、また、生物環境に様々な好影響を及ぼす植物ミネラルによるテラヘルツ波を応用した「益田モデル」(商標登録済)については、市内における実証実験を経て、東京大学大学院農学生命科学研究科において「持続可能な自然再生科学研究寄付講座」が始められました。

 東京オリンピック・パラリンピック事前キャンプの受入れについては、アイルランド自転車競技選手団やその関係者がすでに数次にわたって本市を訪問し、トレーニングだけでなく市民との交流も行い、加えて、令和元年10月に県内自治体で初めて「共生社会ホストタウン」に登録されました。

 また、本市を含む石見地域の9市町に伝承される神楽をテーマにしたストーリー、「神々や鬼たちが躍動する神話の世界~石見地域で伝承される神楽~」が、令和元年5月に日本遺産に認定されたことは、 島根県を含む広域連携の賜物と言えます。

 さらに、島根県、津和野町、吉賀町及び企業・経済団体と連携して制作を支援した映画「高津川」の上映は、清流高津川の織りなす自然、景観、暮らし、文化等を発信する絶好の機会となりました。

 学習環境の整備については、小中学校普通教室へのエアコン設置を当初は3か年で行う計画でしたが、国補助金の活用とふるさとづくり寄附金の呼びかけを行うなどして、1年前倒しとなる令和元年度完了の見通しとなりました。また、学校施設の改築において、環境に配慮したネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)化事業を採用し、学習環境の充実を図りました。

 「未来の担い手」・「しごとの担い手」・「地域づくりの担い手」の育成を一体的に推進する「ひとづくり」については、令和元年度に「新・職場体験」への参加事業者数が180社を超え、また、「益田版カタリ場」第1期生が新成人となる令和2年成人式に際し、実施したアンケートにおいて、「益田には魅力的な大人が多い」、「一度は外に出たとしてもまたいつか益田で暮らしたい」と回答した新成人の割合が、それぞれ前年の51%から70%、50%から69%へと大幅に伸び、ひとづくりに積極的に参加しようとする事業所と地元に愛着を持つ若者の輪が着実に広がっていることがうかがえました。

〔当面の課題・状況〕 

 令和2年度は、多くの中長期計画の策定とその準備を進める時期にあたり、かつ、年度の変わり目には本市の将来を左右するいくつかの案件の成否が示される予定となっており、また東京オリンピック・パラリンピックが開催されることなどから重要な年度といえます。

 まず、「益田市総合振興計画」については、これまでの各種施策の検証と分析に基づき、「街・人・仕事創生 益田市総合戦略」及び「益田市産業振興ビジョン」とあわせて改訂します。

 最終年を迎える「益田市健康増進計画」については、これまでの10年間の取組について評価を行い、次期計画の策定につなげます。

 「益田市行財政改革指針」及び「益田市行財政改革実施計画」については、これまでの進捗や実績を踏まえ、令和3年度以降の次期計画の策定につなげます。

 大規模な自然災害が多発する昨今の状況を踏まえ、災害発生時の「起きてはならない最悪の事態」を回避するための取組方針を盛り込む「国土強靭化地域計画」の策定が必要とされていることから、国や島根県の計画を勘案し、早期の策定を目指します。

 さらに、自転車によるまちづくりに関するマスタープランとなる「自転車活用推進計画」については、6月末を目途に策定します。

 令和元年8月に定期便搭乗者が300万人に達した萩・石見空港については、東京線2往復運航の令和2年10月以降の継続を決定する羽田空港発着枠政策コンテストの結果が令和2年3月に示されることとなっています。

 山陰道の益田~萩間については、優先区間の須子~田万川間の内、須子~小浜間に関し、令和元年12月に石見臨空ファクトリーパーク付近を通るルート帯案の優位性が示されたところであり、その事業化に期待がかかるとともに、小浜~田万川間のルートに関しても今後アンケート調査が実施される見込みとなっています。

 令和2年2月現在、地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリーとして、「中世日本の傑作 益田を味わう~地方の時代に輝き再び~」の「日本遺産」登録を文化庁に申請しているところです。また、ガーデンツーリズムの推進による観光客の誘客を図るため、「雪舟」をテーマとして、国土交通省の庭園間交流連携促進計画「雪舟回廊」の認定を目指しています。

 さらに、東京オリンピック・パラリンピックに際し、本市では、アイルランド自転車競技選手団の事前キャンプを、オリンピックロードレース競技及びトラック競技、パラリンピックの自転車競技と都合3度受け入れます。これに先行し、5月に聖火リレー、8月に採火イベントが計画されており、世界的なスポーツの祭典を市民の皆様に身近に感じていただくことができる絶好の機会となります。

 令和2年に入り、肺炎等の症状を引き起こす新型コロナウイルスが、国内外において蔓延の兆しを見せていることから、迅速な情報収集と対応を図ることとします。

〔連携の具体化と結実〕

 以上のような時機を踏まえて的確に対応するとともに、本市の懸案に適切に対処する上で、次の3つの重点要素を意識し、連携の具体化と結実を目指します。

 1つ目は、「SDGsに関連する連携」です。

 令和元年度からの流れを受け、SDGsの考え方をすべての施策の実施において意識するとともに、国・県や他の自治体、企業等との連携を強化し、経済・社会・環境が相乗的に好循環する持続可能なまちづくりを目指します。

 国土交通省のスマートシティモデル事業の先行モデルプロジェクトとして採択されたIoT関連事業等を主軸として、より一層安全快適で効率的な都市基盤整備を目指すとともに、市内企業の積極的な参画を促し、地域経済への寄与を図ります。
 
また、「益田モデル」については、国内外への普及を促進するとともに、その可能性をさらに広げます。

 自転車のさらなる活用による、健康増進、環境保護、観光、地域活性化等の幅広い効果に鑑み、関係団体との連携を進めます。
 
また、「共生社会ホストタウン」の趣旨からも、SDGsの理念である、「誰一人取り残さない」地域社会の実現を目指し、ソフト・ハード両面からユニバーサルデザインのまちづくりを推進します。

 2つ目は、「島根県との連携」です。

 島根県においては、元号が令和に改まると時を同じくし、丸山達也新知事が就任されました。丸山知事は施政方針の中で、「人口減少に打ち勝つ島根をつくる『島根創生』の実現」に全力を尽くすとされ、子育て支援の充実、県内全体が発展する地域づくりなどに重点を置くとともに、「美肌県しまね」の発信に努めるとされています。このような状況を積極的に受け止め、島根県との連携を一層重視すべきものと考えます。

 出生数の増加に密接に関連する出産・子育ての支援については、島根県の方針に呼応し、乳幼児医療費助成や不妊治療に対する助成を拡充するとともに、放課後の子どもの健全な育成に対する支援を充実させます。

 また、観光の推進については、島根県の展開と積極的に連携し、美肌をもたらす泉質を有する温泉の活用を推進するとともに、美容に資する栄養素を持つ特産品の生産・販売を支援します。また、石見神楽、映画「高津川」、中世益田の歴史・文化遺産等の観光資源のブラッシュアップを進めます。
 
観光誘致の手段となる萩・石見空港についても、東京線の2往復運航の定着と大阪線の運航期間延長に向け、島根県と連携し、一層の利用促進に努めます。

 3つ目は、「民との連携」です。

 産業振興や持続可能なまちづくりのために、これまでの流れをさらに強化し、地元経済団体や地域住民で構成される団体や外部の関係機関等との連携を深めることが必要と考えます。

 山陰道の整備促進や萩・石見空港の利用拡大については、島根県や近隣自治体だけでなく、経済団体や住民団体等とも連携して取り組むとともに、土地区画整理事業等の都市基盤整備を着実に前進させるため、地権者、地元住民等による協議会と緊密に連携します。

 大阪府高槻市、神奈川県川崎市等との友好交流についても、文化・スポーツ面や知的財産権の有効活用等の経済面に加え、福祉分野における就労体験の受入れなど、交流の範囲を拡げてまいります。

 市外の学生や社会人の参画も得て進めている大学連携やひとづくりの取組を推進するとともに、多世代交流を育む「産・学・官・民」連携拠点の整備を推進するため課題を整理します。

 国際交流については、新型コロナウイルス感染症の流行を注視しながら、中国寧波市との友好関係に加え、アイルランドとの新たな関係の構築を目指します。また、新たな海外ビジネスの可能性についても模索します。

 持続可能なまちづくりとひとづくりの循環の形成のため、地域自治組織の諸活動をサポートする「中間支援組織」を設立し、育成を図ります。

 郷土出身者の知見や活力を活かすため、東京、近畿、広島等の県外益田会の役員・会員との意見交換の機会を充実させます。

 後ほど提案します、令和2年度当初予算については、財政状況が一層厳しさを増すことが予想される中、市民サービスのさらなる充実と持続可能な市政運営の実現に向け、前述の3点の重点要素を意識しながら、喫緊の課題への対応を優先して財源を配分するという考え方のもとで編成したところです。

〔令和2年度に取り組む主要な施策〕

 それでは、令和2年度に取り組む主要な施策について、「第5次益田市総合振興計画後期基本計画」における7つの基本目標に沿って、新たな事業を中心に申し上げます。

 (1) 安心して生活ができ、誰もがいきいきとしているまち

 はじめに、安心して生活ができ、誰もがいきいきとしているまちについてです。

 まず、小学校就学前の乳幼児の医療費を無償化します。これにより、乳幼児の疾病の早期発見と早期治療を促進することで重症化を防ぎ、その健やかな成長を支えるとともに、子育て世代の経済的負担の軽減を図ります。
 加えて、島根県が令和3年4月に予定している「しまね結婚・子育て市町村交付金」による子どもの医療費助成支援の拡充にあわせ、さらなる支援の拡充に向け準備を進めてまいります。

 幼児教育・保育については、保育料等に対し、市の独自補助を引き続き行うことにより、保護者負担の軽減を図ります。
 また、幼児教育・保育の充実に向け、専門的な知見を取り入れるため、新たに島根県立大学と連携協議会を設立します。
 さらに、老朽化した施設の建替えを行う法人を支援し、安全・安心な環境での幼児教育・保育の実現を目指します。

 子育て支援体制については、「子育て世代包括支援センター」及び「子育てあんしん相談係」を核として、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を行うとともに、専門機関や関係機関等との連携により、児童虐待の未然防止・早期発見に努めます。

 また、一般不妊治療に対する助成額の増額及び不育症治療に対する助成を実施いたします。

 地域福祉の充実については、地域共生社会の実現に向け「益田市地域福祉計画」を基本として事業を推進するとともに、新たに令和3年度から5年度までを計画期間とした「第8期益田市老人福祉計画」、「第8期介護保険事業計画」や「第6期益田市障がい福祉計画」、「第2期益田市障がい児福祉計画」の策定に取り組みます。

 地域包括ケアシステム充実の一環として、高齢者の支援の充実に向け、5つの日常生活圏域ごとに、住民団体、民間企業等との連携・協働により、サービスの創出や担い手の育成を推進します。

 保健・予防や健康づくりについては、「健康ますだ市21推進協議会」を核とする「健康づくり市民運動推進事業」を継続して実施します。

 市民を対象にIoTを活用した血圧管理等により、脳卒中等の生活習慣病を予防し、市民の健康寿命の延伸を図る「スマート・ヘルスケア推進事業」については、今後5年間において、1年以上継続してこの事業に参加する市民1,000人を目標とし、さらに周知啓発を進めます。

 がん対策では、特に子宮頸がんについて、島根県、島根大学医学部、益田市の3者連携により、受診率向上に向けた対策を重点的に進め、早期発見・早期治療による子宮頸がんの死亡率の低減に努めます。

 救急・医療体制の充実については、「ドクターサポート推進事業」、「地域医療教育推進事業」等を引き続き実施し、医療従事者の確保に尽力します。

 さらに、令和元年度制定予定の「益田市手話言語条例」に基づき、手話が意思疎通のために必要な言語であることを広く周知し、その普及を推進します。
 また、「共生社会ホストタウン」活動計画に位置づけた取組により、障がいに対する理解や障がい者の社会参加を促すための活動を推進してまいります。

 人権・同和問題の解決に向けては、「益田市人権・同和問題基本計画」に基づく取組を継続するとともに、令和2年度に「第3次益田市男女共同参画計画」が期間満了となることから、市民意識や社会情勢の変化等に対応した計画の見直しを実施します。

 また、「益田市自死対策総合計画」に基づく対策を推進します。

 (2) 豊かな心を育み、歴史・文化を誇れるまち

 次に、豊かな心を育み、歴史・文化を誇れるまちについてです。

 益田市「教育に関する大綱」に基づき、市長部局と教育委員会が教育の目標や施策の方針を共有し、連携を図りながら、教育・文化の振興等に取り組みます。

 安心・安全な学習環境の整備については、「益田市学校施設整備計画」に基づく未耐震施設の解消を進めるとともに、「学校のトイレ改修計画」に基づくトイレ改修を行います。
 
また、学習環境の向上と公共施設の維持管理コストの削減を図るため、学校施設についてLED照明の導入を進めます。

 学校再編については、平成30年12月策定の「今後の小中学校のあり方に関する基本指針」や令和元年度に策定予定の「今後の小中学校のあり方実現に向けた実施計画」に基づき、教育委員会と連携し最適な教育環境づくりを進めます。 

 社会教育については、地域づくり・ひとづくりの拠点である公民館の持つ社会教育の機能を十分に発揮することにより、住民主体の地域づくりを支援し、地域の魅力化や課題解決を図ります。
 
また、市立図書館と学校図書館の連携を促進し、図書資料を活用した授業の充実を図ると同時に、乳幼児期から本に親しむ環境づくりを推進します。
 
さらに、益田市体育協会の法人化に向けた支援を行い、体育協会を核としたスポーツ団体のネットワークを構築し、市民の体力向上や健康づくりのさらなる推進を図ります。

 また、地域の歴史文化の魅力や価値を高め、市民の地域に対する誇りを育むとともに、これを観光の振興に結び付けるために、平成30年度策定の「益田市歴史文化基本構想」や令和元年度に文化庁の認定を受けました「益田市文化財保存活用地域計画」に盛り込まれた取組を着実に実施してまいります。

 加えて、雪舟生誕600年及び雪舟の郷記念館開館30周年を記念する事業を開催し、雪舟の功績を広く発信するとともに、令和5年に1300年忌を迎える柿本人麿の顕彰に対する支援を行います。

 (3) 地域資源を活かした産業が息づくまち 

 次に、地域資源を活かした産業が息づくまちについてです。

 農業については、島根県と一層連携した組織強化を行った上で、令和元年10月策定の「ますだ食と農の基本計画」に基づき、食と農の重要性について、市民への啓発を図るとともに、生産者及び農業団体との連携をさらに強化し、農産物についての品質と生産性の向上を図り、販路拡大及び地域内循環の仕組みづくりを推進してまいります。

 令和2年は、農業委員会が新体制になって3年が経過し、初めての改選の年となります。引き続き、農業委員等と連携し、担い手の育成や遊休農地の解消などの課題に対する支援と農地等の利用の最適化を推進してまいります。

 林業については、豊富な森林資源を活用するため、森林環境譲与税を財源とし、森林整備、林業振興、路網整備等の促進を図る一方、「木の駅ひきみ森の宝山直市場」や地域おこし協力隊制度を活用し、多様な林業振興を進めてまいります。
 
また、令和2年に設立された合同会社「グリーンファクトリー匹見」と緊密に連携して、市有林の管理と造林事業を推進します。

 産業振興については、「益田市産業振興ビジョン」に基づく取組を中心に、市内企業に対する支援や企業誘致を推進します。

 観光・交流については、インバウンド対策を意識し、中世益田の歴史・文化遺産等を活用した観光拠点づくりを推進します。

 自転車によるまちづくりについては、「益田市自転車活用推進計画」を策定し、この計画に沿って施策を展開するとともに、益田市のサイクリング環境の情報発信などにより、国内外からのサイクリスト誘客を推進します。

 交流事業については、国内外の姉妹都市や友好交流都市との交流を通して、連携を深めてまいります。

 道の駅整備については、山陰道整備の進捗状況や国の動向も注視し、国・県等関係機関との情報交換を行い、持続可能な施設のあり方について、引き続き検討を行ってまいります。

 匹見地域の拠点施設である匹見峡温泉については、再開に向け最大限努力してまいります。

 (4) 地域間の連携や交流を促す基盤が整備されたまち

 次に、地域間の連携や交流を促す基盤が整備されたまちについてです。

 山陰道の整備促進については、令和7年度全線開通予定の三隅・益田道路と、優先区間である須子~田万川間の早期整備に向け、関係機関と連携した要望活動を行います。あわせて、グリーンライン90の全線整備に向け、地元同盟会と連携して働きかけます。
 また、市道下本郷久城線等の改良整備を進めるほか、道路照明のLED化や橋梁の補修、点検を実施し、道路施設の長寿命化と適正管理を図ります。
 その他、市が管理する農道についても、点検診断を行い今後の長寿命化を図るため、「農道施設長寿命化計画」を策定します。

 魅力ある市街地形成については、島根県が進めている都市計画道路元町人麿線、須子中線の整備にあわせ、周辺市道の一体的な整備を図ってまいります。また、都市計画道路元町人麿線吉田工区の事業化に向けた取組を進めます。

 益田川左岸南部地区における区画整理事業については、早期着手に向け、引き続き国・県等関係機関との協議を行うとともに、権利者等による協議会と緊密に意見交換を行い、都市計画決定や事業計画の認可などの法定手続を進めてまいります。
 あわせて、山陰道優先区間を中心に、事業化に対応するための地籍調査を推進します。
 また、「益田市景観計画」に基づき、景観重点地区指定に向けた具体的な取組を地域と協働して進めてまいります。

 (5) 豊かな自然環境や快適な生活環境の中で暮らすまち

 次に、豊かな自然環境や快適な生活環境の中で暮らすまちについてです。

 廃棄物処理対策については、「益田市一般廃棄物処理基本計画」に基づき、次期最終処分場施設整備方針の検討を進めます。
 
また、令和元年度策定の「益田市久城が浜センター長寿命化総合計画」に基づき、久城が浜センターの基幹的設備改良に向け、工事発注仕様書の作成等に取り組みます。

 地域住宅整備事業については、「益田市営住宅長寿命化計画」に基づき、市営諏訪住宅の建替え等を行います。また、「益田市耐震改修促進計画」に基づき、住宅・建築物の耐震化の促進を図ります。  

 水道事業については、基本理念である「いつまでも安心と安定を」の実現に向け、平成29年度策定の「益田市上水道事業耐震化・更新計画」を着実に実行していくとともに、経営基盤の強化に努めます。

 公共下水道事業については、中心市街地における汚水管路整備を推進し、農業集落排水事業については、既存施設の機能強化を図り、下水道処理区域外の地域においては、個人設置による合併処理浄化槽整備に対する支援を行います。

 また、「益田市公園施設長寿命化計画」に基づき、匹見グラウンド・ゴルフ場の改修を実施します。

 (6) 地域のつながりの中で、一人ひとりが活躍するまち

 次に、地域のつながりの中で、一人ひとりが活躍するまちについてです。 

 地域自治組織については、地域自治組織設立認定を受けた15地区の運営を支援するとともに、残る5地区においても、設立・認定に向けた取組を支援します。また、各組織の自立を促すための地域マネージャーの雇用の促進を図ります。

 平成25年3月31日に閉校となった旧二川小学校跡施設については、公民館機能を充実させるとともに、地域自治組織の活動拠点及び交流体験施設として活用するために改築整備し、地域の活性化を図ります。

 UIターン者、新規学卒者に対する助成制度については、対象要件等制度の一部を見直すことで、より多くの方への支援につなげ、若者等の益田市への定着を促します。また、ますだ暮らしサポーター及びUIターン者サポート宣言企業との連携により益田市での生活を支え、定着を促進します。
 また、東京圏に在住する田舎暮らし希望者の受け皿となるべく、「わくわく益田生活実現支援事業」により、東京圏からのUIターンの一層の促進を図ります。
 あわせて、空き家バンク制度を通じ、移住希望者等に住居の情報を提供し、定住の促進を図ります。

 一方で、危険な空家については、「益田市空家等対策計画」に基づき、空家の適切な維持管理につながる啓発を行うとともに、除却費用の一部補助を行うなど、管理不全な空家の対策を推進します。

 自然災害対策については、今市川の河川改修を行うほか、大規模な地震が発生した際に緊急輸送道路を塞ぐ恐れがあるとして耐震診断が義務化された建築物について、耐震改修等に係る費用の一部補助を行い、建築物の耐震性の向上を図ります。
 さらに、屋外拡声放送設備の更新に加え、新たな防災情報伝達システムの導入や防災速報アプリの活用により、非常時の情報伝達手段の多重化を図ります。
 また、地域防災の要である消防団員については、国・県と連携してその確保対策を進めてまいります。 

 (7) 市民と協働して、効率的・効果的な行財政運営が行われるまち

 最後に、市民と協働して、効率的・効果的な行財政運営が行われるまちについてです。

 議場の音響設備の改修や採決表示システムの導入により、議会での議論内容を市民に分かりやすく伝えるなど、議会の情報発信力の向上に向け対応を図ります。

 地域情報通信基盤として整備した光ファイバ網と公衆無線LAN環境を活用し、市役所本庁と美都及び匹見総合支所、益田駅前ビルEAGA間の迅速な情報共有を目的としたテレビ会議システムを構築します。

 大学との連携については、島根大学、島根県立大学及び大正大学との連携協定に基づく調査研究等を継続し、大学の知見を活用した地域課題の解決を図るほか、東京大学、東洋大学、川村学園女子大学等との連携の可能性を検討します。

 ふるさと納税については、引き続きフリーペーパー等により、都市部を中心に本市の魅力を発信するとともに、返礼品の充実を図り、増収を目指します。
 また、令和2年度税制改正により地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)が拡充・延長になることから、企業に対して積極的に提案を行い、官民連携による地方創生の推進を図ります。

 行財政改革については、「益田市行財政改革指針」及び「益田市行財政改革実施計画」に基づき、引き続き行政運営の一層の効率化・適正化に努めてまいります。

 歳入確保の面では、遊休資産の売却による歳入増に努めるとともに、「益田市使用料及び手数料の設定に関する基本方針」に基づいた使用料・手数料の適正化を図ります。
 歳出抑制の面では、公共施設の電力コストの削減、環境への配慮の観点から、より適切な電力調達を目指します。

 さらに、内部統制機能の充実に向け、調査研究を進めてまいります。

〔おわりに〕

 振り返れば、市長就任以来の主要な課題は、過去幾度となく「断絶と停滞」に陥りがちであった市政の潮流を、まずは「対話と協調」に転ずること、次いで市勢発展の道筋を揺るぎないものとするため「継続と安定」を実現することにありました。
 令和2年度においては、これまで積み上げてきた基礎的成果を結集し、一つひとつを完成へと導くなかで、本市の展望を指し示し、進路を確定させるとともに、市民一人ひとりに前進への確信と希望をもたらすことを眼目としたいと考えております。

 市民の皆様並びに市議会議員各位の一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。 


益田市役所本庁
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