令和3年度施政方針

印刷用ページを表示する 掲載日:2021年2月25日更新
令和3年度施政方針

 第546回益田市議会定例会の開会にあたり、令和3年度の施政方針を申し述べ、市民の皆様並びに市議会議員各位のご理解とご賛同を賜りたいと存じます。

〔はじめに〕

 令和3年度の市政運営を論じるにあたり、まずは、現在最も迅速かつ的確な対応が求められる新型コロナウイルス感染症に関する状況を考慮せざるを得ません。この感染症は世界的に猛威を振るっており、感染者と死者は既に膨大な数に上っていますが、未だに根本的な治療法が確立されていません。
 
また、感染を防ぐためには社会的活動をかなりの程度制限せざるを得ませんが、初期の一般的な見通しをはるかに超えて長期化していることから、日々の生活における制約や負担も半ば常態化し、それによる社会的・経済的影響もまた甚大となっています。
 
加えて、感染者やその家族などへの誹謗中傷や真偽不明の情報の拡散も大きな問題となっています。
 
さらには、過去の大規模な感染症と同様、その及ぼす影響が一過性のものでなく、社会に大きな変化をもたらすものであるとされることから、歴史的なパンデミックと捉えるべきものと考えます。

 日本国内においては、新型コロナウイルス感染症の感染者数と死者数は、南北アメリカ大陸やヨーロッパの国々などと比較すれば少ない水準で推移しているとはいえ、あらゆる方面に多大な影響が出ています。
 
そうした中、島根県では、本市を含め数か所でのクラスター(集団感染)をはじめとし、感染の確認が続いていますが、令和3年2月24日現在、この感染症による死者が出ていない唯一の都道府県となっています。

 本市においては、令和2年2月28日に「新型コロナウイルス感染症対策本部」を設置し、令和3年2月24日までに計46回の会議を開催しました。この会議においては、特別定額給付金事業、及び緊急経済応援給付金事業を始めとする「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を活用した事業、様々な催し物の実施の可否や学校の休校及び再開の検討、並びに「特別給付金室」及び「新型コロナウイルス感染症予防接種対策室」の設置などを議題とし、決定した事項については迅速な実施に努めてまいりました。
 
また、「経済」と「ひとのつながり」を守るという観点から、令和2年11月2日には、「益田市ニューノーマル宣言」を発表し、その後、感染状況の変化に対応して、11月27日には補足を、12月25日には修正を行ったところです。
 
さらには、公式ウェブサイト、広報ますだ、お知らせ放送、公式動画サイト、新聞折り込みチラシなどを通じて、市民の皆様に対し、感染症に関する周知と啓発を行ってまいりました。
 
このような中、本市では令和3年2月3日現在、19例の感染が確認されているところです。今後とも、市民・事業所などのご理解とご協力をいただきながら、感染予防、経済対策、人権への配慮などについて必要な施策を講じてまいります。

 一方、このような状況下ではありましたが、令和2年度においては、これまで市政運営において重視してきた「連携」により、萩・石見空港の東京線2往復運航の継続決定、山陰道 益田西道路の新規事業化、「中世日本の傑作 益田を味わう―地方の時代に輝き再び―」の日本遺産認定、庭園間交流連携促進計画「雪舟回廊」のガーデンツーリズム登録など、今後の発展につながる成果を挙げることができました。

 また、まちの将来像を定め、その実現に向けた施策の基本的な方向性や具体的な戦略を策定する「第6次益田市総合振興計画」及び防災に関連する基本的事項を総合的に定めた「益田市国土強靭化地域計画」についても、令和2年度中に策定作業を行いました。

〔令和3年度の取組方針〕

 令和3年度においては、新型コロナウイルス感染症の状況に適宜適切に対応すること、そして、これまでの「連携」の成果を土台として、コロナ収束後には迅速かつ効果的に次なる跳躍を実現できるように準備を整えること、すなわち「コロナ対応と次の跳躍への備え」が最重要課題であると考えております。

 まず、新型コロナウイルス感染症による死亡者や重症者の発生をできる限り減らし、結果として新型コロナウイルス感染症のまん延防止を図るため、ワクチンの接種をしかるべき優先順位に従って、希望される全ての方に迅速かつ確実に受けていただくことが極めて重要と考えます。
 
また、「新しい生活様式」への対応として、また国のデジタル・トランスフォーメーションの施策に沿って、庁舎内、学校、及び地域のオンライン化を推進してまいります。
 
加えて、引き続き迅速な情報収集に努め、感染拡大に備え、適切な対応を図ります。

 さらに、アフターコロナを見据え、本市の魅力を高め、交流人口及び関係人口の拡大を始め、永続的な発展を図るため、交通インフラ及び都市基盤整備の推進、未来のまちづくりにつながる先端開発推進、日本遺産認定を有効に活かす施策の推進、益田市型中高一貫教育の推進などを進めることとします。

 後ほど提案する令和3年度当初予算は、以上のような考え方に基づき、市民サービスの更なる充実と持続可能な市政運営の実現に向け、「第6次益田市総合振興計画」に基づく施策や新型コロナウイルス感染症対策を始めとする喫緊の課題に対し、速やかな対応が可能となるよう編成したところです。

〔令和3年度に取り組む主要な施策〕

 それでは、令和3年度に取り組む主要な施策について、今議会で提案することとしています、「第6次益田市総合振興計画」における7つの基本目標に沿って、新たな事業を中心に申し上げます。

 (1) 子育てにやさしく、誰もが健やかに暮らせるまち

 はじめに、子育てにやさしく、誰もが健やかに暮らせるまちについてです。

 まず、地域福祉については、「益田市地域福祉計画」を基本として、地域や専門機関と連携し、誰もが住み慣れた地域でいつまでも自分らしく生活できる地域共生社会づくりを推進してまいります。

 子ども・子育て世代の支援に関しては、子どもの疾病の早期発見及び早期治療により重症化を防ぎ、あわせて子育て世代の経済的負担の軽減を図るため、これまで小学校6年生までを対象としていた子どもに対する医療費助成を中学校3年生までに拡充します。

 幼児教育・保育については、巡回支援指導事業を実施し、幼児教育施設の課題を明確にして、課題解決に取り組むことにより、更なる幼児教育の質の向上を図ります。
 また、島根県立大学との連携協議会を定期的に開催し、専門的な知見を取り入れるなど、それぞれの発育段階における関わりについて確認するとともに、各機関の代表者で構成する「保幼こ小連絡協議会」で共有し活動を進めてまいります。

 放課後児童クラブに関しては、子育て支援に取り組む様々な団体と連携を行い、多くの学びや遊びの場が提供できるよう充実を図ります。

 子育て支援体制については、引き続き「子育て世代包括支援センター」などを核として、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を行うとともに、関係機関などとの連携により、児童虐待の未然防止・早期発見に努めます。
 
また、産後うつの予防や新生児への虐待の未然防止などを図るため、新たに産後2週間及び1か月に産婦健康診査を実施し、産後の支援の強化を図ります。

 障がい者施策については、パラリンピック事前キャンプ受入れを契機として登録した「共生社会ホストタウン」の趣旨や、令和2年度に策定の「安心いきいきプラン」に基づき、障がいの有無に関わらず、住み慣れた地域で必要なサービスを受けながら自分らしく生活できる地域社会の実現を目指します。

 高齢者の生活環境の維持を図るため、令和2年度に策定の「えっとまめなプラン」に基づき、地域包括ケアシステムの充実に努めるとともに、フレイルスクリーニングシステムを活用し、フレイルに関する意識啓発やフレイル状態の早期発見に取り組みます。
 また、喫緊の課題である介護人材の確保を図るため、新たに介護の入門的研修の実施、多様な人材の確保及び離職防止に向けた取組などを進めてまいります。

 高齢者の社会参加の促進については、シルバー人材センターへの支援を拡充することにより、「高齢者の生きがい」「健康の保持・増進」につながる取組を推進します。

 健康づくりについては、全20地区において、「第2次健康づくりの会活動計画」を策定し、「健康ますだ市21推進協議会」を核として地域に根ざした「健康づくり市民運動推進事業」を継続して実施します。
 また、令和2年度に協定を締結した岡山大学、島根大学、益田市医師会、市内医療機関、及び企業などと連携し、IoTを活用した血圧管理などの「スマート・ヘルスケア推進事業」により、家庭血圧測定の習慣化と生活習慣の改善につなげ、脳卒中などの生活習慣病を予防し、市民の健康寿命の延伸を図ります。
 さらに、がん対策では、島根県、島根大学医学部、益田市の3者連携により、がん対策の重点事業として取り組んでいる子宮頸がん受診率向上対策事業を引き続き実施し、早期発見・早期治療による死亡率の低減を図ります。

 地域の医療体制の充実については、新型コロナウイルス感染症の感染状況に応じ、必要な支援を検討するとともに、「公的病院支援事業」や「休日応急診療事業」などによる病院支援や「ドクターサポート推進事業」などにより医療従事者の確保に継続して努めます。

 人権・同和問題の解決に向けては、令和3年度に「益田市人権・同和問題基本計画」が期間満了となることから、市民意識や社会情勢の変化などを踏まえ計画の改定に取り組みます。また、令和2年度に策定の「第4次益田市男女共同参画計画」に基づき、様々な分野で男女が平等に参画でき、その個性と能力が十分に発揮できる環境づくりを推進します。

 (2) ふるさとを想う心にあふれた人が育つまち

 次に、ふるさとを想う心にあふれた人が育つまちについてです。

 益田市「教育に関する大綱」に基づき、市長部局と教育委員会が教育の目標や施策の方針を共有し、連携を図りながら、教育・文化の振興などに取り組みます。

 市内の中学校と高等学校の教育活動を一貫した流れの中で実施する「益田市型中高一貫教育」については、学びにおける多様性や複線化に対応しつつ、より高いレベルを追求していくことができる学習環境づくりを目指し、関係する機関などとの協議を進めてまいります。

 安全・安心な学習環境の整備のため、「益田市学校施設整備計画」に基づいて改築する「真砂小学校」については、真砂地域のまちづくりの核となる複合機能拠点として整備してまいります。

 新しい学習環境への対応については、小・中学校において、GIGAスクール構想による児童・生徒一人に付き一台のタブレットを用いた学習を進めます。これまでのタブレット活用実証事業や経済産業省のEdTech(先端的教育ソフトウェア)導入実証事業を活用したプログラミング授業のノウハウを各学校へ広げ、AIやIoTなどの先端技術を活用することで実現する新たな未来社会である「Society 5.0時代」に対応できる人材育成につなげてまいります。

 官民協働でひとづくりが循環する持続可能なまちづくりを一層推進するため、「社会教育課」を「協働のひとづくり推進課」に名称変更し、引き続き、「益田市ひとづくり協働構想」に基づき、子どもたちの生きる力の育成を図るとともに、中間支援組織などと連携し、市内外の多くの“ひと”が関わるライフキャリア教育を推進します。
 また、「つろうて子育て協議会」と連携することにより、地域での子どもたちの活動と学校での教育活動をしっかりと往還させ、地域全体で子どもを育てる機運をさらに高め、将来の地域づくりの担い手、産業の担い手の育成を図ります。

 社会教育については、公民館がひとづくりの拠点として活動づくりを行うことで、新たな活動者やグループの育成を推進し、未来の担い手の育成や地域自治組織の持続可能な活動づくりにつなげてまいります。
 また、益田市立図書館と学校図書館との連携を深め、子どもたちが読書に親しむ環境を整備します。
 さらに、令和2年度に法人化された「一般社団法人益田市スポーツ協会」を核としたスポーツ団体のネットワーク構築を推進し、市民の体力向上や健康づくりの更なる推進を図ります。

 史跡益田氏城館跡については、史跡の管理団体の指定を受けるため、権利者の同意取得を進め、文化庁に対し意見具申を行ってまいります。
 また、三宅御土居跡の第1期整備事業のうち主郭部分の整地を令和3年度中に終了するよう加速して実施するとともに、史跡益田氏城館跡の「保存管理計画」と「整備基本計画」の見直しを検討してまいります。
 さらに、平成30年度から実施してきた島根県古代文化センターや東京大学史料編纂所、国立歴史民俗博物館と共同で研究した成果を広く発信するとともに、共同研究の継続と更なる連携の拡大に取り組みます。

 (3) 産業・観光振興による活力のあるまち

 次に、産業・観光振興による活力のあるまちについてです。

 日本遺産を活かしたまちづくりについては、「日本遺産推進室」の設置により体制を強化し、日本遺産「中世日本の傑作 益田を味わう―地方の時代に輝き再び―」及びガーデンツーリズム「雪舟回廊」の構成文化財に加え、新たな拠点機能などを国の補助などを活用して整備するとともに、地元住民を巻き込んだ機運醸成を図り、一層の地域活性化と観光振興を目指してまいります。

 IoTなどの先端技術を活用した活力あるまちづくりについては、新たに「先端開発推進課」を設置し、市の多くの施策に横断的に関連する先端技術活用のワンストップ窓口として、様々な企業や団体との連携と協働を進めます。
 また、情報通信基盤となる光ファイバケーブル網の管理など、地域情報化を推進する業務を「先端開発推進課」に移管し、本市のインフラ管理の効率化と高度化を図り、新産業創出につながるよう、市内外の企業や団体による先端技術を用いた実証実験を支援してまいります。

 農業については、水田での水稲作付から野菜作付などの水田園芸への転換を進めるとともに、圃場整備や施設の長寿命化を図り、「人・農地プラン」に沿った担い手への農地集積を進めてまいります。
 また、生産者の集う会合などに積極的に出席することで、生産者や生産者団体の意見を聞く機会を増やし、施策に反映するよう努めます。

 林業については、森林環境譲与税を活用し、山林の路網整備、境界確認を実施するとともに、森林の再造林を進め、森林資源の活用及び森林の保全を進めてまいります。

 また、匹見地域のワサビ振興については、種苗調達手段を見直し、生産の増量を目指すとともに特色ある系統の継承に努めます。

 水産業については、アユ放流事業を継続するとともに藻場再生試験を関係者とともに実施してまいります。また、漁港海岸の護岸整備や越波に対する施設整備の取組を始めます。

 産業支援については、地域産業の担い手確保のために、中間支援組織と連携し、高校生や大学生と地元企業をつなぐ取組などを行い、学生の地元就職者数の増加を目指します。
 また、市内企業の課題を解決するため、「益田市商工業振興会議」で議論を深め、商工振興を図ってまいります。
 加えて、雇用創出のために島根県の立地計画の認定を受けている企業に対して、継続して支援を行います。

 観光については、総合産業としての観光業発展のため、地域の「稼ぐ力」を引き出す取組として、地域DMO設立の支援や、観光に関する事業者、団体、専門家などと協働しながら、明確なコンセプトに基づく観光資源の魅力向上の取組や掘り起こしを行います。

 1年延期された東京オリンピック・パラリンピック競技大会におけるアイルランド自転車競技選手団の事前キャンプについては、基本的にはアイルランド自転車連盟との協定に基づき、状況に応じて適切に対応します。

 また、令和2年度に策定の「益田市自転車活用推進計画」に沿って、誰もが安心して自転車を楽しめる環境づくりのための施策を展開するとともに、サイクリストサポート企業として登録された企業や団体などとの連携により、自転車によるまちづくりを推進します。

 交流事業については、姉妹都市である大阪府高槻市、文化・スポーツなどの交流を進める神奈川県川崎市、空港で結ぶ友好都市である大阪府豊中市などとの都市交流を推進することにより、交流人口の増加並びに経済の活性化につなげてまいります。
 また、友好都市である中国寧波市とは、友好交流議定書締結30周年となることから、経済団体などと連携して記念式典を開催します。
 加えて、アイルランドとの新たな関係構築を図ります。

 (4) ひと・もの・情報をつなぐネットワークが整備されたまち

 次に、ひと・もの・情報をつなぐネットワークが整備されたまちについてです。

 萩・石見空港については、東京線2往復運航の永続的な継続及び大阪線の運航期間延長のため、引き続き、島根県、山口県、近隣市町、経済団体などと連携し、ウィズコロナ、アフターコロナを見据えた旅客需要の創出を図ります。

 山陰道の整備促進については、三隅・益田道路、益田西道路及び小浜~田万川間の早期整備に向け、関係機関と連携した要望活動を行います。あわせて、グリーンライン90の全線整備に向け、地元同盟会と連携して働きかけます。
 また、国道、県道や幹線市道などを連結する市道について、アクセス道としての機能向上や歩行者の安全性向上を図るため、2車線拡幅や歩道設置、路肩拡幅などの改良工事を実施します。

 魅力ある市街地の形成においては、中心市街地における都市計画道路元町人麿線、須子中線の沿道整備を推進します。
 あわせて、山陰道の整備が見込まれる地区を中心に、事業化に対応するための地籍調査を推進します。

 市内の交通空白・不便地域の解消を図るため、住民に必要な移動手段の一つとして最寄りの公共交通機関まで、市の所有する生活バスや乗合タクシーを運行します。
 
また、地域住民との協働と連携により、持続可能な公共交通体系の維持と確保を目指します。

 (5) 安全で快適な環境で暮らせるまち

 次に、安全で快適な環境で暮らせるまちについてです。

 廃棄物処理対策については、令和元年度に策定の「益田市久城が浜センター長寿命化総合計画」に基づき、令和20年度までの稼働を目標に、老朽化した久城が浜センターの基幹的設備改良工事などを実施します。

 また、現在稼働中である下波田埋立処理場の残余容量を考慮し、ごみの排出規模による計画容量、形態などを検討するため、令和2年度に策定の「益田市次期一般廃棄物最終処分場設備整備基本構想」を基に、次期一般廃棄物最終処分場の用地選定を行ってまいります。  

 近年、全国各地で異常気象による大規模災害が発生している中、災害により発生した廃棄物を迅速かつ円滑に処理し、市民の生活環境の保全と速やかな復旧を進めるための対応や手順などを整理するため、新たに「益田市災害廃棄物処理計画」を策定します。

 また、温室効果ガスの排出抑制などを目的とした「益田市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」の計画期間が令和2年度で終了することから、この計画の改定に取り組みます。

 地域住宅整備事業については、「益田市営住宅長寿命化計画」に基づき、市営諏訪住宅の建替え及び外壁改修などストック改善工事を行います。

 水道事業については、基本理念である「いつまでも安心と安定を」を基礎として、基本目標である「安全」、「強靭」、「持続」の実現に向け、引き続き水道施設の耐震化・更新に取り組むとともに、経営基盤の強化に努めます。

 暮らしやすい住環境の創出については、住民生活の利便性の維持・向上、並びにまちづくりの推進のため、新たに「益田市立地適正化計画」の策定に取り組みます。
 
また、山陰道を活用したまちの賑わい創出や防災体制の強化のための調査研究を実施します。

 益田川左岸南部地区における区画整理事業については、組合施行での事業着手に向け、引き続き国・県など関係機関との協議を行うとともに、権利者などによる協議会と緊密に意見交換を行い、事業計画の認可などの法定手続を支援してまいります。

 公共下水道事業については、中心市街地における汚水管路整備を推進し、農業集落排水事業については、既存施設の機能強化を図り、下水道処理区域外の地域においては、個人設置による合併処理浄化槽整備に対する支援を行います。

 (6) 人と人がつながり、支え合うまち

 次に、人と人がつながり、支え合うまちについてです。

 持続可能なまちづくりの推進については、令和2年3月に制定の「益田市協働のまちづくり推進条例」に基づき、地域自治組織設立認定を受けた地区の運営を支援します。
 また、地域と行政又は地域と地域の間に立ち、地域自治組織などへの持続的で専門的な支援を行う中間支援組織との協働により、ひとづくりを通じた地域の担い手づくり、関係人口、定住促進などの事業を行い、地域課題の解決を図ります。

 移住及び定住促進については、UIターン者、新規学卒者に対する助成制度を継続実施し、若者などの益田市への定着を促します。
 また、ますだ暮らしサポーター及びUIターン者サポート宣言企業との連携により、益田市での生活を支え、定着を促進するとともに、「空き家バンク制度」を通じ、移住希望者などに住居の情報を提供し、定住の促進を図ります。

 関係人口の創出については、大学連携事業、県外益田会との連携や平成30年度に実施の高津川流域関係人口創出事業などにより構築された関係を継続・発展させるとともに、益田の暮らしや益田の人に関する情報を積極的に発信してまいります。

 また、テレワークなどを活用した場所にとらわれない働き方の実現に向け、首都圏企業の方を対象に市内で休暇を楽しみながら働くワーケーションを推進するとともに、サテライトオフィスやコワーキングスペースの誘致など市内外の事業者などに積極的に働きかけてまいります。

 地域振興については、「人口拡大課」を「連携のまちづくり推進課」に名称変更し、定住人口増に加え、交流人口及び関係人口の創出を意識した取組を重視するとともに、市内外の様々な団体との多様な連携によるまちづくりを推進することとします。

 危険な空家については、空家に関する出前講座を行うなど、空家の適切な維持管理につながる啓発を行うとともに、除却費用の一部補助を行い、管理不全な空家の対策を推進します。

 自然災害対策については、今市川の河川改修を行うとともに関連する移転補償などを行います。

 全国で多種多様な自然災害が発生する中、地域防災の要である消防団員については、その活動性向上及び安全確保のため、機能性及びデザイン性に優れ、災害活動時に視認されやすい新基準の活動服に一新するとともに、個人安全装備品の計画的な貸与を進めてまいります。

 過疎対策については、今国会で制定が見込まれている新過疎法に基づき、新たに過疎計画を策定し、市域全体の振興・持続的発展を推進してまいります。

 (7) 健全で開かれた行財政運営が行われるまち

 最後に、健全で開かれた行財政運営が行われるまちについてです。

 地域活性化に取り組む大学生の活動については、島根大学、島根県立大学及び大正大学との連携協定に基づく調査研究などを継続することにより、大学の知見を活用した地域課題の解決を図るとともに、関係人口の拡大に向けた取組を推進してまいります。

 ふるさと寄附については、特産品の振興と新たな商品開発の促進につなげるため、引き続き、都市部を中心に本市の魅力を発信するとともに、寄附者の共感を得られるよう、寄附活用事業の情報発信と返礼品の充実を図り、増収を目指します。
 また、地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)についても、引き続き企業に対して積極的に提案を行い、官民連携による地方創生の推進を図ります。

 行財政改革については、令和2年度に策定の「益田市行財政改革取組方針」に基づき、引き続き行政運営の一層の効率化と適正化に努めてまいります。
 まず、内部統制制度については、事務の適正な執行を確保するため、令和3年度から本格的に着手してまいります。
 次に、ICT化については、RPA導入に向けた取組を推進するとともに、各種手続きのオンライン化の検討を進めてまいります。
 また、行政文書などの押印の廃止の可否については、早急に個別の検討を行ってまいります。
 加えて、「公共施設等総合管理計画」は、策定から5年が経過することから、この計画の改定に取り組み、公共施設の総合的かつ計画的な管理を推進してまいります。

 続いて、公式ウェブサイトについては、利用者が求める情報にアクセスしやすいデザインに改め、より効果的な情報発信に努めます。

〔おわりに〕

 「スペイン風邪」以来最大とされるパンデミックが引き起こした現下のコロナ禍は、本市においても、昭和27年の市制施行以降、感染症による災禍としてはもっとも深刻な影響を及ぼしています。
 市内において、既に少なくない感染例が確認されているところですが、この間、市民、事業者の皆様には、感染防止のための取組にご理解、ご協力をいただくだけでなく、積極的な創意工夫により対応いただいています。
 また、医療機関や介護などの福祉施設、学校、幼稚園、保育所及びそこで勤務される方々には日々努力を継続いただいています。これらのことについて心から敬意を表する次第です。

 新型コロナウイルスワクチン接種については必ずしも積極的な意見ばかりではなく、事業実施に伴う困難は、場合によれば想定を上回るものとなるかもしれません。しかしながら、世界的なまん延を食い止める手立てが現状においては他になく、益田市及び益田市民として、国、都道府県及び基礎自治体の全てが連携して実施する予防接種事業に進んで応じることが新型コロナウイルス感染症の収束につながるものと期待されることから、本事業の円滑かつ確実な進捗こそが令和3年度の最重要課題となると考えております。

 引き続き、「対話と協調」を重視し、「市民の幸福の実現」を目指す基本姿勢の下、市民の皆様と手を携え、次の跳躍への備えを万全にしつつ、この度のコロナ禍を乗り越え、来たる令和4年度に市政施行70周年を迎える益田市の限りない発展を期してまいります。

 市民の皆様並びに市議会議員各位の一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。 


益田市役所本庁
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