益田市の旧山陰道が文化庁選定「歴史の道百選」に追加選定されました
古くから人、物、情報の交流の舞台となってきた古道や水路等は、我が国の文化や歴史を理解するうえで極めて重要な意味を持っています。これらの歴史的・文化的に重要な由緒を有する古道・交通関係遺跡を「歴史の道」として保存活用し、顕彰するために、文化庁では、平成8年に全国各地の最もすぐれた「歴史の道」78箇所を「歴史の道百選」として選定しました。
このたび、「歴史の道」の追加選定が行われ、市内に残る近世山陰道の経路のうち、遺存状態の良い6区間約7.0キロメートルが新たに選定されました。
今回の新規選定36件を併せて、「歴史の道百選」は114件となり、これをもって「歴史の道百選」が完成しました。
- 名称 山陰道―鎌手峠越(さんいんどう かまてとうげごえ) (注釈)代表名称
- 選定箇所
- 鎌手(かまて)峠(とうげ)越(ごえ)(上ノ谷(かさのたに)~木部(きべ)郷(ごう))
3.5キロメートル - 六(ろく)斎(さい)道(どう)(向市(むかいち)地蔵堂(じぞうどう)~津田(つだ)矢(や)冨(どみ)本家(ほんけ))
0.6キロメートル - 鹿田(しかだ)峠(とうげ)越(ごえ)(片子(かたこ)~下(しも)遠田(とおだ))
1.3キロメートル - 東方寺(とうぼうじ)裏(うら)(上遠田(かみとおだ))
0.2キロメートル - 峠(たお)山越(やまごえ)(双葉(ふたば)~一面(いちめん))
1.0キロメートル - 扇(おうぎ)原関門(はらかんもん)跡(あと)(多田(ただ)~左ヶ山(ひだりがやま))
0.4キロメートル
- 鎌手(かまて)峠(とうげ)越(ごえ)(上ノ谷(かさのたに)~木部(きべ)郷(ごう))
- 概要
近世の山陰道は、京から丹波を経て山陰地方を通り、周防国の小郡(現・山口市)で西国街道に合流する街道です。
益田市内の旧山陰道は、国道など現在の道路や鉄道に重なる部分も含め、ほぼ全線をたどることができますが、このうち、那賀郡に接する土田から美濃郡の中心部の益田までの間は、鎌手峠越、鹿田峠越、峠山越など区間が状態良く残り、浜田藩と津和野藩が接した扇原関門跡には両藩の境界石が現存しています。
- 山陰道の保存活用
今回の選定箇所については、地元の保存会や老人クラブ、自治会、公民館等によって草刈り等環境整備、標示の設置、ウォーキング等の取り組みが行われています。
また近年は、益田市も連携して「山陰道を踏破する 第一弾~第三弾」(平成26・27年度)、「街角ウォーク 長州軍の進軍路を歩く 第1回~第2回」(平成27年度)等のイベントも開催されています。
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更新日:2022年01月14日